14日、米暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbase(コインベース)の株式が正式に証券取引所Nasdaqに上場した。ティッカーシンボル(証券コード)は「COIN」。米国で暗号資産取引所を運営する企業が株式市場に上場するのは初の事例だ。

Nasdaqは13日、コインベースの上場を前に、1株あたり参考価格を250ドル(約2万7,100円)と発表していた。

コインベース
(画像=Shutterstock)

しかし14日、上場日の初値は381ドル(約4万1,000円)をつけた。その後、429.54ドルまで急騰。参考価格である1株の250ドルと比較して52.4%高となり、時価総額は1120億ドル(約12兆2,000億円)に達した。この評価額は、香港取引所、またニューヨーク証券取引所を傘下に持つ米インターコンチネンタル取引所(ICE)など、株式や金融派生商品を扱う世界有数の取引所の時価総額を超える額だ。

今回のコインベースの大型上場は、ビットコインを筆頭とした暗号資産の値上がりによる好調な業績に加え、株式上場を機に暗号資産がさらに普及し、収益が拡大するとの期待から高値がついた模様だ。

暗号資産に対しては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた各国の大規模な金融緩和を背景に資金が流れ込んでいる状況で、代表的な暗号資産であるビットコインは今年に入ってから毎月のように最高値を更新している。

暗号資産全体の時価総額も先日、初となる200兆円を上回った。これは1年前と比較して約10倍の水準となる。

暗号資産業界にとってコインベースの株式上場の意義は大きい。米国の金融規制当局、米証券取引委員会(SEC)の厳しい上場審査を通過したことで、暗号資産が他の主流資産の1つに近づく節目となりそうだ。

なお、上場日14日の終値は初値比14%安の328ドル(約3万5,700円)であった。

コインベースのCEOであるBrian Armstrong氏は14日、公式ブログで株式上場について触れ、「株式上場に至るまでには、様々な浮き沈みがありました。暗号資産事業は、多くの人が失敗するだろうと予測していたところに、運と技術でコインベースは成功しました」「本日の上場は画期的なことですが、目の前にある新しい一日一日ほど重要ではありません」「暗号資産業界は、まだ黎明期かもしれませんが、我が社は業界の未来と使命、そしてユーザーの皆様に最高の体験を提供することに全力を注いでいきます」と述べた。(提供:月刊暗号資産