2021年4月28日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円は今週に入り堅調地合いが続いている。米10年債利回りが1.62%台まで上昇したほか、FRBがテーパリング(資産購入の段階的縮小)を検討するのではないかといった報道も意識された格好だ。そうしたなか、明日29日(木)日本時間午前3時にFOMCを控えており、テーパリング時期に関する発言には注目が集まる。また、明日29日(木)日本時間午前10時(時刻はホワイトハウスHP参照)にはバイデン米大統領の施政方針演説も予定されており、演説内容では巨額のインフラ計画、強硬な対中政策や倍増するキャピタルゲイン課税などに関心が集まっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日28日(水)夜から明日29日(木)にかけてビッグイベントが続き、ボラティリティが上昇する可能性があり、注意(チャンス)だろう。まず、FOMCだが、先週カナダが先進国で初めてテーパリングを決定したことで各国が追随しやすくなったほか、好調な米経済指標からテーパリングに向かうのではないかといった声が聞こえてくる。今回のFOMCでテーパリングへのヒントが見つけられればドルは上昇、これまで通りテーパリングを完全否定すればドル下落の展開となる。ただし、パウエルFRB議長が十分に織り込まれていないテーパリングを発信し、マーケットを冷やすとは思えない。また8月のジャクソンホール会議あたりが落としどころと考えると今回テーパリングの議論は先送りされるのではないだろうか。また、バイデン米大統領の施政方針演説では、富裕層向けの増税計画に関心が集まっており、特に倍増するキャピタルゲイン課税は米国株米金利の下落材料となるだけに注視したいポイントとなるだろう。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。