(本記事は、中野祐治の著書『億を稼ぐ人の考え方』きずな出版の中から一部を抜粋・編集しています)

成功があなたから逃げることはない、逃げるのはいつもあなただ

金融
(画像= deagreez/stock.adobe.com)

「成功哲学の祖」として世界的に知られている、ナポレオン・ヒル博士は、3万人の男女に、「人は何回、挑戦したらあきらめるか」という調査をしました。

答えはなんと0・8回でした。

多くの人は、目標を立てはするが、挑戦する前にあきらめてしまうのです。

しかし、少数派に入る人は100回でも1000回でもチャレンジし続けるのです。

その差は何でしょうか?

それは、その人の持つ信念です。

偉人と呼ばれた人たちは皆、普通の人たちです。ただ、彼らには「失敗を積み重ねていけば、成功する」という信念があるのです。

成功したければ、誰よりも失敗をすること。それが正攻法です。

あなたはいま、何回目の挑戦であきらめようとしていますか?

まさか、10回や100回で、終わりにしようとしてはいませんよね。

ウォルト・ディズニーは302回の融資の交渉をしました。

カーネル・サンダースは1009回の営業をしました。

エジソンは1万回の実験をしました。

バスケットボールの神様マイケル・ジョーダンは、

「選手人生のなかで9000ショット以上は失敗しています。ゲームには300回ぐらい負けていますし、決勝点となる一球を任されて26 回失敗しました。何度も繰り返し失敗しました。だから成功したんです」

と言っています。

成功はあなたから逃げることはありません。あなたが逃げることはあっても――。

成功は何回でも待ってくれるのです。

夢や目標を「実現したい」と願う人もいれば、「実現してくれたらいいのに」と願う人もいます。そして、みずから「実現する」人もいます。

すべてのことを全否定されたときこそチャンスです。

チャンスは、ピンチの顔をしてやってくるのです。

ロールプレイングゲームのように生きよう

「若いうちの苦労は買ってでもしろ」ということをよく言われます。

この言葉には完全同意です。

私がメンターの起業塾に飛び込んだときの理由はいくつかありますが、「成長したい」という理由が大きかったです。

「ビジネスオーナーを目指すなかで、ここで学んだことを実践し、全力でチャレンジすれば、とんでもなく早いスピードで成長するよ。成功するのに必要な失敗の数(経験値)はある程度決まっているんだ。だから避けるのではなく、前倒しで経験を積んだほうがいいよ」

こう教わりました。

学んだことを実践していくなかで、たくさんの経験をしました。

プロジェクトの立ち上げ方、タスク管理、新規開拓、リーダーシップ、マネジメント、人間関係、感情との向き合い方、お金の使い方、心構えなどを学んできました。

会社員の仕事は1→2にする仕事、経営は0→1を生み出す仕事です。

成長を望む人は、とにかく0→1のプロセスを自分でやってみるべきです。

もし私が今後大きな失敗をして無一文になったとしても、この0→1の経験値さえあれば、何度でも立ち上げられます。経験値こそが財産なのです。

「自信がないから〇〇できない」と言う人がよくいます。

「中野さんは、最初から自信があったんですか?」と聞かれたりもします。

最初から自信なんてあるわけありません。

あなたの過去の人生を思い返してみて、自信ができてからやったこと、ありますか?

自信ができてからやったのではなく、やったから自信がついたんじゃないでしょうか?

スポーツ、勉強、習いごとなど、できる自信があるから始めたのではなく、やっていくうちに自信がついたのではないでしょうか?

自信がないから行動しないのではありません。行動してこなかったから自信がないのです。自信の根拠となる経験値を積めばいいのです。

私はいつも、「人生をRPGのように生きると楽しい」と思っています。

ゲームの三大構成要素は、

(1)目的
(2)ルール
(3)敵

です。

これらの3つの条件が揃っていれば、それはゲームであり、人生もゲーム化することが可能だと思います。

「誰にでもできることを、誰もやらないくらいやり続ける人」が、億を稼ぐ人になれる

メンターから教わってきたことはすべて人として大切なこと、原理原則です。

そこに価値があるのです。

特別な才能などなくても、自分を磨き、努力の方向性を整えれば、あとは努力によって理想の人生はつくることができる。自分の将来のために努力を惜しまずにハードワークする、ハートのいい人がうまくいく世の中。

これが、私や私のコミュニティの大事にしている価値観です。

ここまで読んできたあなたならおわかりだと思いますが、この本には「誰でも〇〇で簡単に!」とか「すぐに楽して儲かる!」とかいう手っ取り早い方法は書いていません。

特殊なやり方・スキル・テクニックは、再現性に欠け、短命だと思っているからです。

10年後、20年後には役に立たないでしょう。

原理原則とは不変であり、普遍であり、再現性があり、効果性がある必要があります。

メンターからの教えは、「基本を愚直に徹底的にやる」です。

そのことが生涯を通じて役に立つ経験値となり、財産になるのです。

過去の学歴などで人生の優劣が決まってしまう世の中だとしたら、味気ないなと感じます。しかし実際は、社会人になってから学ぶか学ばざるかで、人生は大きく変わります。

自分を信頼できる人は、自分との約束を守れる人

そして、とくに念押しされたのが、「自分との約束を守れ」ということでした。

人との約束は一生懸命に守ろうと努力をします。

人との約束を破ると相手に迷惑をかけたり、信頼を失うからです。

でも、自分との約束は軽く見がちです。

なぜか?自分との約束を破っても誰にも迷惑はかからないし、誰の信頼も失わないと思っているからです。

しかし、迷惑がかかっていて、信頼を失ってしまっている相手がいます。

そう、自分自身です。

自分との約束、たくさんありますよね。

「今日は何時に起きよう」
「何時に寝よう」
「何回筋トレしよう」
「何ページ本を読もう」
「この仕事は何時までには終わらせよう」
「この目標をいつまでに達成するぞ」

など。

自分との約束を守れば守るほど、自分への信頼が増します。

自分との約束を破れば破るほど、自分への信頼が減ります。

自分への信頼=自信のことです。

小さなことから大きなことまで、自分との約束を守れば守るほど自分への信頼が増えていき、「自分は決めたことを達成する人間なんだ」という自己概念ができあがっていき、何をやっても努力すればうまくいく人間になっていくのだと思います。

「約束とはメッセージ。

守ると『あなたのことが重要ですよ』

破ると『あなたなんかよりも、重要なことがあったんだ』

と、暗に伝えていることになるんだ。

どんなに見事な言い訳や正当化をして、その場をうまくやり過ごせたように見えても、現実として、信頼は確実に減っている。

守ると正しい、破ると間違っている、などという浅い話ではないんだよ」

と、教わりました。「約束を守る」ということ、「言ったことをやる」ということは、自分のまわりの人の尊厳に大きく関わってくる大切なことなのです。

中野 祐治
株式会社YAPPY代表取締役。ほかにも複数の会社を経営する実業家。
飲食店、オーガニックショップ、人材派遣事業、講演会、業務コンサルティング、ビジネストレーニング事業などを多岐にわたって展開する。
大阪府大阪市生まれ。神戸大学卒業後、シャープ株式会社(SHARP)に入社。
24歳で経営のメンターと運命的に出会い、そこからメンターに学び始める。
26歳のときに親族の借金を肩代わりしていた両親が夜逃げ。借金取りが家に押しかけてくることも経験。
その経験から、1回きりの人生を全力で生きると決める。
人生において「すべての人を勝利に導く」をビジョンとして掲げ、事業の道に踏み出し、27歳で独立。
そのビジョンを実現していくために、「すべての人の幸せのお手伝いをする! 」を経営理念として、人々の多様化するニーズやライフスタイルの変化にいち早く応えるために、さまざまなサービスを展開している。
39歳ですべての事業からの収入が年収1億円を超える。
500人規模から1000人規模の講演会を毎月開催し、多くの若者からメンターと慕われる、いま注目の起業家。