2021年5月19日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

マーケットは引き続き各国の中央銀行がテーパリング(量的緩和策や金融資産の買い入れを減らしていくこと)をいつ開始するかに注目が集まっている。テーパリング開始が近いと言われている英国や欧州などの通貨が選好される一方、開始時期の見えてこないドルや円の上値は重い。そうした中、明日20日(木)未明は米FOMC議事録公表(4月27日・28日開催分)が予定されている。FRBはインフレを一時的なものと容認し、早期のテーパリングを否定しているが、マーケットでは米景気回復からテーパリングの議論は6月のFOMCで開始するのではとの声も根強く聞こえてくる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米FOMC議事録のメインシナリオはインフレ容認と早期テーパリング否定を確認することになるとは思うが、複数のFOMCメンバーから「テーパリングの議論を始めるべき」との文言があれば短期的にはドル上昇の展開があるだろう。どちらにせよ5月に入って膠着状態が続く米ドル/円の起爆剤となることを期待したい。一方、ユーロ/米ドルは欧米のテーパリングに対するコントラストがはっきりしており、上値を拡大している。高値を掴みたくない気持ちはあるが、強い上昇トレンドに乗れそうなところは狙っていきたい。チャートを見ると短期的には2月25日の高値1.2242ドルの攻防となり、ここを上抜ければ年初来高値の1.2349ドルまで上値目標を拡大させたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。