2021年6月2日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

本日2日(水)の日本時間早朝6時にエルドアントルコ大統領が「我々は金利を引き下げる必要がある」と発言したことでトルコリラ/円は12.80円から12.40円まで急落している。エルドアントルコ大統領の政策金利引き下げに関しては今に始まったことではないが、NYの取引終了後という流動性の低い時間帯だったため、瞬間的にクラッシュが起きたようだ。再来週17日(木)にトルコは中銀の政策金利発表を控えるが、今回のエルドアン氏の発言からトルコリラは利下げを意識した展開となるだろう。また、重要指標では昨日1日(火)米ISM製造業景気指数が発表され結果は61.2と市場予想を上回ったものの、米ドル/円の方向感は定まっていない。今週末のパウエルFRB議長の発言や、米雇用統計を控えてやや様子見ムードもあるのだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週末の重要イベントを控え、無理にポジションを傾ける必要はないが、テーパリング(量的緩和策や金融資産の買い入れを減らしていくこと)の進捗具合で見るとクロス円を物色するのが合理的だ。テーパリングは、カナダが一歩抜け出しているが、カナダドル/円は既に500Pips近く上昇しており、突っ込みたくはないので深く押す場面があれば拾っていきたい。テーパリング競争で2番手につけるNZドルやポンドの堅調地合いは維持されており、上値余地は無視できない状況と考えられる。対円でロングを検討できるのではないだろうか。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。