日経平均   28,946.14 円 △ 131.80 円
≪東証一部≫
売買高    12億4,876万株
売買代金  2兆7747億7000万円
値上り銘柄数 1,259 銘柄
値下り銘柄数 843 銘柄
騰落レシオ(25日) 92.31 %
為替 1ドル=109.70 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

月初の買いも入って堅調

米国株がまちまちとなるなかで夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が冴えない展開となったことから売り先行となった。ただ、寄り付きからの売りが一巡となると景気敏感株などを中心にTOPIXが堅調となったこともあって日経平均も買戻しから切り返し堅調となった。いったん底堅さがみられると買戻しを急ぐ動きとあいまって月初の買い期待も強まり戻りを試す動きとなった。

昼の時間帯も先物の買戻しなどが見られ、後場に入るといったん29,000円を超える場面もあった。ただ、さすがに29,000円を抜けきれないということで再度手仕舞い売りに押されて下値を試す動きとなり、いつもように後場は方向感に乏しく堅調ながらも指数は小動きとなった。結局最後は手仕舞い売りに押されて堅調ながらも戻りきらず、日経平均は上値の重い展開となった。TOPIXは堅調だった。

小型銘柄もまちまちだった。東証マザーズ指数は軟調、二部株指数は堅調で、日経ジャスダック平均は横ばいとなった。先物はまとまった売り買いも少なく、指数を大きく動かすような場面もほとんど見られなかった。日経平均というよりもTOPIX主導という雰囲気だった。

TOPIXだけを見ると月初の買いが入っていたし、今日も入っているということなのかもしれない。日経平均に影響の大きな銘柄が冴えない展開となっているので相場全体は冴えないように見えるがTOPIXをみていると景気敏感株を中心に堅調な地合いが続いている。買われすぎ銘柄の修正安が続いているということなのだろう。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
25日移動平均線や基準線にサポートされた形で今度は75日移動平均線に上値を押さえれるということになりそうだ。上下の移動平均線をどちらに放れるかということだろう。

☆ あれやこれやと一言 ☆

昨日の月初の買いは実は入っていたのではないかと思えてきた。今朝もTOPIXと日経平均では雰囲気も違い、値上がり銘柄数が多い割に日経平均が上がらないという状況であり、やはり買われすぎ銘柄の修正安が続いているというだけのことだろう。

ワクチン接種がどうしたと喧しいが、要は買われすぎた銘柄が売られ、売られすぎていた銘柄が買い直されているということだけのことだろう。金融緩和の終了が言われるなかで積極的に買われすぎの日経平均に影響の大きな銘柄を買い上がるということはないのだろう。

日経平均は今後も上値は重いと思う。早期に3万円回復という声も聞こえてくるが、東京五輪が終わって盛り上がるかというとそういうことでもなく、東京五輪が終われば今度は9月の銘柄入れ替えや米国の金利上昇、日本の金融緩和の終了などが取りざたされるだろう。

また、衆議院解散も話題になりそうで、景気回復途上、収益回復の二極化、貧富の差の拡大など諸々問題山積みで買えない状況が続くだろう。新型コロナウイルスの感染拡大が理由にならなくなってくれば新たな悪玉探しということになりそうだ。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません