2021年6月24日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円は昨日23日(水)の海外市場で約1年3カ月ぶりに111円台を回復。本日24日(木)の仲値公示前には111.11円前後まで上伸する場面もあった。ドル高というより円安が上昇を主導しており、それもリスクオンの地合いには見えない中で円が全面安となっている。こうした流れを踏まえると、上昇の持続性についてはやや割り引いて考える必要があるのかもしれない。とはいえ、従来の年初来高値110.96円前後を上抜けた事で、チャート上では昨年3月に付けたコロナ・ショック後の高値111.72円前後まで上値余地が拡大した格好だ。111円台で値固めできれば111.72円前後の更新を試す機運が徐々に高まる可能性もあるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

足元の円安については、主要先進国の中央銀行が金融政策正常化を模索する中にあって、日銀だけが出口の方向を向いていないという政策スタンスの印象格差を指摘する声もある。いくぶん後講釈の感はあるが、リスク回避以外の理由では円を買う手掛かりが乏しいのは事実であろう。本日24日(木)午後に行われる黒田日銀総裁の講演(挨拶)にも注目しておきたい。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。