2021年6月29日11時過ぎに志摩力男さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週は月末のリバランスと7月2日(金)の米雇用統計待ちになってしまう。前回のFOMCで米金融当局が想定以上のタカ派方向にシフトした。その後さまざまなFRBの理事たちが発言しているが、発言内容によって誰が利上げに賛成しており、誰がハト派のままなのか、市場がそれを見極めようとしている。今のところ、明確に利上げに賛成している理事は3名に過ぎないが、タカ派方向にシフトしたことはドットチャートで既に明らかになっているので、実は理事の発言を確認する必要もないのではないかと思っている。この流れだと、これまでよりも早くテーパリングが行われることになり、遅くとも夏のジャクソンホールではテーパリング方向が示されて早めに開始されることになりそうだ。よって市場はそれを織り込みにドル高方向にシフトしていくと思われる。ただ、ドル高というのはユーロ/米ドルの下落や豪ドル/ドルの下落のことであって、米ドル/円はクロス円の影響があるので不透明だ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

7月2日(金)の米雇用統計については、過去2回がっかり感があったものの、米経済は強いので、そのうち強い数字が出てくると思われる。ただその際にドル高で反応するのか、株価の下落に伴ってリスクオフで反応するのかわからないが、おそらくドル高方向になるだろう。今回含め、雇用統計後のドル高へのシフトに注意したい。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍する。志摩力男の実践リアルトレード

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。