2021年7月7日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

世界的に株価が下落しており、ややリスクオフのマーケット。背景には昨日6日(火)に発表された米ISM非製造業景況指数の悪化や、原油先物の急落があげられる。また、中国政府が海外に上場する中国企業への管理を強化すると発表したことや、イラクの米軍基地にミサイル攻撃との報道があったこともマーケットを冷やしているようだ。注目イベントでは、明日8日(木)日本時間未明の午前3時にFOMC議事録の公表が予定されている。先月のFOMCでFRBはタカ派へシフトしたように見えたが、パウエルFRB議長をはじめ執行部には依然としてハト派も多く、FOMC議事録ではボードメンバーのスタンスを確認する必要があるだろう。主流派となりつつあるタカ派からテーパリング(金融緩和の段階的縮小)や利上げについてのヒントが見えてくるか注目したい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

中国や中東からやや不穏な空気が流れており、関連のヘッドラインには注視しておきたいが、あしもとのマーケットでは米国株がよほど崩れない限り、リスクオフが長続きすることはあまりない。瞬間的に売り込まれることはありそうだが、米ドル/円、クロス円が沈み続けることはないように思える。慎重さは求められるが、買い場探しだろう。また、注目されるFOMC議事録からボードメンバーのタカ派シフトが確認できれば改めて早期テーパリングが意識される展開になり、ドル買いで反応しそうだ。一方でハト派色が強まった場合、ドルは売られるが、テーパリングに向かうというメインシナリオが変わるわけではないため、ドルのダウンサイドも限定的と考えている。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。