2021年7月14日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日13日(火)発表のあった注目の米消費者物価指数(CPI)は予想を大きく上回り、項目別で見ても全般的に強いインフレ圧力が確認された。また、米30年債入札が軟調だったこともあって米長期金利が上昇、米ドル/円は110円ミドルまで上昇している。そうしたなか本日14日(水)日本時間25時にパウエルFRB議長の半期に一度の議会証言を控えており、インフレ懸念がくすぶる中、発言内容に注目が集まる(明日15日(木)にも議会証言は予定されているが、同じような内容になることが多いので本日14日(水)の議会証言の注目度が高い)。

現在の為替相場の戦略やスタンス

パウエルFRB議長の発言内容によって柔軟に動けるようにしておきたい。昨日13日(火)の米CPIの急上昇を受けて、パウエルFRB議長からタカ派的なスタンスがあればシンプルにドル買いで反応しそうだ。パウエル氏はこれまで頑なにハト派を貫いているだけに部分的でもタカ派的な発言があれば参加者を刺激するだろう。米ドル/円は111円台への再トライが予想される。一方でいつものように「インフレは一時的」「2023年末までのゼロ金利政策の継続」と完全にタカ派へのヒントがなかった場合、早期テーパリングのシナリオが剥落してドルが売られる展開になる。しかし、好調な米経済からテーパリングに向かうというメインシナリオが大きく変わるとは思えず、ドルのダウンサイドは限定的と考えている。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。