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渋谷駅の新たなランドマークとなる「東棟」の建設開始

旧東急東横線渋谷駅跡地に建設される駅ビル「東棟」の工事が7月末に開始されました。東棟は、大規模商業施設やオフィスビルが入居する複合ビルで、渋谷駅の中心に位置するランドマークとなります。地上46階、地下7階建てで、高さは228m、2012年4月に開業した「渋谷ヒカリエ」の高さ183mよりも50m近く上回り、都内で最も高い駅ビルとなる予定です。完成はオリンピック開催(2020年)直前の2019年の予定です。この東棟は、2027年にかけての壮大な渋谷駅周辺再開発計画の一角に過ぎません。では、東棟と渋谷駅周辺が今後どのようになるのか、概観してみましょう。


これまでの渋谷駅周辺開発の特色

読者の皆さんは、「渋谷」という街にどういうイメージを持たれるでしょうか。渋谷と言えば、ティーンエイジャーはじめ若者向けの街としてのイメージが強かったのではないでしょうか。とくに、道玄坂下に建つ円筒形がシンボルとなっているビル「109」は、奇抜な若者の「カワイイ」を世界に発信するファッションビルとして成功しています。そもそも、渋谷駅周辺の再開発は、東急グループの主導で東京メトロ銀座線、旧東急バス2階乗降場、京王帝都井の頭線にまたがるマークシティ(2000年開業)と国道246号線沿いのセルリアンタワーの建設(2001年開業)で始まりました。そのコンセプトは「渋谷を大人の街にする」。さらに、東急東横線と東京メトロ副都心線の直通化(2013年3月16日)を見据えて、旧東横線駅と連絡橋で繋がっていて老朽化していた東急文化会館を取り壊して2012年に渋谷ヒカリエが開業しました。ここには、本格的なミュージカル劇場がオープンすることによって渋谷にエンターテイメントの要素が加わり、大人の街のイメージが強まりました。さらに直通化に伴って東横線の地上駅が取り壊され、その跡地に東棟を始めとする本格的な複合ビル開発が進むことになったのです。