2021年7月15日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円は110円台を割り込んで下落。本日15日(木)も109.80円台へと続落するなど軟調地合いが続いている。パウエルFRB議長は昨日14日(水)の議会証言で「テーパリング(量的緩和の段階的な縮小)など、支援策の解除はまだ先」とした上で「景気回復が完了するまで、金融政策を通じて経済に強力な支援を提供する」と表明した。一昨日13日(火)の米6月消費者物価指数の大幅な上振れで、FRBがテーパリングを急ぐのではとの思惑が浮上していただけに、ハト派証言を受けてドル売りが活発化した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

パウエルFRB議長は証言の中で「現在、雇用の重しとなっているパンデミック関連の要素の一部が後退するにつれて、雇用の伸びは向こう数カ月に力強さを見せるだろう」として先行きに対するは楽観的な見方も示している。また、「テーパリングを巡る新たな討議を今後数週間中に開始する」事も明らかにしている。このため、ドルの下値は限定的と見ており、先週8日(木)に付けた月初来安値の109.53円前後にかけて109円台後半では底堅く推移すると見込んでいる。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。