中国大手eコマースのAlibaba Group Holding(以下、アリババ)が、NFTのマーケットプレイス「Blockchain Digital Copyright and Asset Trade」をリリースした。同マーケットプレイスは、既存サービス「Alibaba Auction」の新領域として追加され、今週ローンチした形となる。17日、現地メディアSouth China Morning Post(SCMP)が報じた。

アリババ
(画像=月刊暗号資産)

アリババが今回発表したNFTマーケットプレイスは、四川省政府が後援するブロックチェーン「New Copyright Blockchain」で構築され、NFTは同ブロックチェーンで発行されることとなる。

アリババのNFTマーケットプレイスには、書籍の作者やミュージシャン、ゲームのデベロッパーなど様々なアーティストやクリエイターが作品の所有権および著作権を出品できるようになっている。同マーケットプレイスにはすでにスターウォーズのイラストレーションをはじめとした数々の作品が出展されており、来月から落札の対象となる予定だ。

それぞれのオークションの開始価格は100元(約1,700円)で、入札をするには500元(約8,500円)の補償金を事前に支払う必要があるという。また落札された作品は中国大手メッセンジャーアプリを介することで閲覧できるようになる。

NFT事業に参入した大手企業はアリババだけではない。同社傘下の大手フィンテック企業アントグループも、2021年に入ってからNFTに対して積極的な動きを見せている。

アントグループは6月、同社が提供する決済サービス「Alipay」のアプリで古代の絵画をモチーフにした作品2種類をNFTとして8000枚販売。このNFTは即時完売したという。

中国を拠点とする大手企業もNFT事業を開始していることから、今後さらに同分野の競争が激化していくものとみられる。(提供:月刊暗号資産