2021年8月25日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在は、今週27日(金)に予定されているジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演待ち。焦点となるのはパウエルFRB議長が講演で米国の早期テーパリング(資産購入の段階的縮小)に言及するかどうかだ。FOMCメンバーの発言を改めて確認すると多くのメンバーがタカ派にシフトしているものの、最も新しい発言ではタカ派の急先鋒だったカプランダラス連銀総裁が、デルタ株の感染拡大を背景にテーパリングに柔軟な姿勢を示したハト派発言が意識されている。マーケットも超ハト派であるパウエルFRB議長がこのタイミングで引き締めに踏み切らないと見ており、リスクオンの展開となっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

緩やかなリスクオンではあるものの、パウエルFRB議長がハト派になるか、タカ派になるかはジャクソンホール会議を通過しないとわからないことが多い。中期ポジションを構築するよりは、短期トレードを回転させたほうが安全だろう。大きくスイングするにしても、本格的に勝負するのはジャクソンホール会議以降になる。短期的な戦略としてはジャクソンホール会議までにはなるが、リスクオフの巻き戻しから豪ドルやNZドルといったオセアニア通貨の反発に期待して押し目は狙ってみたい。また、こちらもジャクソンホール会議までとなるが、動きの出ない米ドル/円は109.80円を中心に上下50pips前後のレンジと割り切り、うまく立ち回っていきたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。