2021年9月1日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週のジャクソンホールでパウエルFRB議長は年内のテーパリングを示唆したものの、テーパリングの開始時期は明言せず、今後のデータ次第としている。そして今後のデータの中で最も重要となるのが、今週末の米雇用統計(政府発表)となり、本日1日(水)はその前哨戦となるADP全国雇用者数(民間会社発表)が予定されている。先月の結果を見るとADP全国雇用者数は悪化したものの、米雇用統計は良好という結果となっており、やや相関が薄れている面もある。注目度が増している米雇用統計を予想する材料としてADP全国雇用者数の結果にはそれなりに反応するだろうが、トレンドを形成するまでには至らないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米雇用統計待ちということもあるが、。足元では先月の高値安値となる108.72円~110.80円のレンジ内でうまく立ち回るしかなさそうだ。ただ、米国がテーパリングに向かうことは間違いない一方、日本はその兆候すら見えてこないことを考えると中期的にはバイアンドホールドのオペレーションも悪くはないと思われる。また、豪州はコロナウイルス対策として「ゼロ・コロナ」から「ウィズ・コロナ」へ政策変更したことをマーケットはポジティブにとらえているようだ。足元では中国の経済指標が悪く、関連性の強い豪ドルが売られる局面もあるが、豪ドル/円が下がったところは押し目買いを検討してみたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。