2021年9月2日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日1日(水)発表された8月のADP全米雇用報告は予想を大きく下回る37万4000人増にとどまった。これを受けてドルが売られており、明日3日(金)の米8月雇用統計にも下振れへの警戒感が広がりつつあるようだ。なお、昨日1日(水)は米8月ISM景況指数の構成項目である雇用指数も49.0に低下した。もっとも、ADP全米雇用報告が示す雇用者数と米労働省の雇用統計が示す非農業部門雇用者数(NFP)の間に強い相関性は認められない。前回7月分も、ADPは33万人増に伸びが減速した一方で、NFPは94万3000人増に加速した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

そうした中、本日2日(木)は米新規失業保険申請件数が発表される。市場予想によると、昨春のコロナ禍以降で最低となる34万5000件に改善すると見られており、市場にくすぶる米8月雇用統計への警戒感を緩和できるか注目したい。ただし、新規失業保険申請件数が期待に反して悪化(増加)するようなら、米ドル/円は100日移動平均線(109.69円前後)を下抜けて下げ足を速める可能性もあるため注意が必要だろう。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。