日経平均   28,498.20 円 △ 449.26 円
≪東証一部≫
売買高    11億9,417万株
売買代金  2兆7085億4300万円
値上り銘柄数 1,834 銘柄
値下り銘柄数 295 銘柄
騰落レシオ(25日) 107.29 %
為替 1ドル=112.67 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

売り先行となるも切り返して大幅高

週末の米国市場が軟調となったことや手掛かりに乏しいことから売り先行となった。ただ、持高調整の売りが一巡となった後は買戻しを急ぐ動きもあって一気に切り返し大幅高となった。いったん上昇となると買戻しを急ぐ動きや戻り売りをひっこめるというような展開で指数は大きな上昇となった。指数に影響の大きな銘柄に買われるものが多く、日経平均を押し上げた。

昼の時間帯も値持ちが良く、後場に入ると28,500円を超えての始まりとなったが、前場同様に28,500円を超えると戻り売りも多く、売り急ぐ動きにはならないものの上げ幅を若干縮小して28,500円を割り込んだ状況で小動きとなった。最後は手仕舞い売りと買戻しがせめぎ合う形で買いが郵政となったが、28,500円を超えずに終わった。

小型銘柄も総じて堅調となった。東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均も堅調だった。先物は朝方はまとまった売り買いも見られたが、特にその後はまとまった売り買いも少なく、指数を大きく動かすこともなかった。

先週の木曜日から明らかに相場が変ったと言ってきたが、まさに本日も指数に影響の大きな銘柄が買われた。オプションSQ(特別清算指数)算出も終わり、決算発表が本格化する前の持高調整という意味で買われている面もあるのだと思う。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
一目均衡表の雲のねじれの日柄で雲を抜けてきた。堅調な展開が期待されるが、75日移動平均線に上値を押さえられており、ここを抜けるかどうかということになる。

☆ あれやこれやと一言 ☆

岸田首相が金融税制の強化を打ち消したことが取り沙汰されているが、実際には金融税制を変えたところで特に大きな材料となるということではない。ただ、首相が変わって、これまでの格差拡大に目を瞑っても経済の拡大を図るという政策の変更が垣間見えたようで、売られたものと思う。

単純に株式売却の際の税金の問題ではなく、新しい政策の方向が違った方に向いているという懸念はまだまだ続くと思う。財政出動がみられるか、緊縮財政に走るのかで大きく株式市場の方向は変わってくるのだから、選挙が始まるところで、「分配」よりも「成長」がみられるかどうかということになる。

本日の相場も特に何がどうしたということでもない上昇であり、売られすぎたから買われるということで、持高調整の域を出ていないと思う。ここからさらに上値を買い上がるには好調な決算がみられる、あるいは経済成長への政府の後押しがはっきりとする必要があると思う。

そう考えると日経平均もまずは28,500円まで戻したが、ここからさらに29,000円、29,500円と戻して行くには中国の景気問題、米国のインフレ懸念、スタグフレーション懸念、そして金利上昇懸念、日本では緊縮財政への懸念などが一つ、二つと払拭される必要があるだろう。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。