プロ野球のクライマックスシリーズはいよいよリーグ優勝決定シリーズに突入し、セ・リーグは巨人対阪神、パ・リーグはソフトバンク対日本ハムの組み合わせで対戦。8日には、ソフトバンクが日本一になった場合、福岡県内における経済波及効果は、最大404億円にのぼるとの試算を福岡県が発表。福岡県は2011年にも同様の試算を公表しており、実際の経済波及効果に近い数字を期待できるだろう。
今回は、クライマックスシリーズ関連銘柄とその見通しを見ていく。まずはセ・リーグの2チームを見ていきたい。
■レギュラーシーズン1位が優位
まず、過去のクライマックスシリーズでの勝ちあがった球団を確認したい。写真から、過去7年間のクライマックスシリーズで、2位または3位のチームが日本シリーズに勝ち進んだケースは、セ・パともに1回ずつしかなく1位チームが絶対優位である。
■東京ドーム、よみうりランド…巨人の関連銘柄
クライマックスシリーズ、日本シリーズの関連銘柄としてあげられるのは、優勝セールを行う百貨店やスーパー、球場の運営企業である。その視点から球団別の関連銘柄を紹介しよう。
まずは巨人からだ。まず間違いなく影響を受ける銘柄から見ていきたい。
読売グループの関連である東京ドーム <9681> 、よみうりランド <9671> である。東京ドームは東京ドームを保有する企業であり、巨人の試合がある分だけそのまま収入に直結する。また、ドーム横にある後楽園遊園地などの運営もしており、集客数が増えれば必然的に周りの施設利用者も増えるため、売上げの増加が期待できる。よみうりランドは優勝の場合、巨人グッズ提示で入場無料など大胆なイベントをやる予定だ。
セールの観点から見ていくと、三越伊勢丹HD <3099> 、セブン&アイHD <3382> は見逃せない。三越伊勢丹は全国の三越、伊勢丹で巨人優勝セールを実施する予定だ。過去2年の巨人優勝時の同社9・10月の売上高を比べても、セール効果で業績が伸びている。セブン&アイHDも全国のイトーヨーカドー、セブンイレブンで優勝セールを実施。こちらも同様に、セールが業績アップ繋がっていることは言うまでもない。
またテレビ中継の放映権では、日本テレビHD <9404> に注目したい。近年の野球離れで、放映回数は激減しているものの、 日本で一番多く巨人軍の放送をするテレビ会社であり、CS放送では全試合放送しているため株の値動きには注目したい。また、野球とは関係ないように見えるが、ビックカメラ <3048> はCS前の巨人優勝時に都内の各店舗で優勝セール行っているため、リーグ優勝時にもセールを行うだろう。