■阪急&阪神HD、上新電機…阪神の関連銘柄

続いて阪神タイガースである。2003年に阪神が優勝したときには、経済波及効果が約1,480億円もあったとされる、社会影響力の強い球団だ。

まずは阪神のオーナーかつ甲子園球場を保有する阪急&阪神HD <9042> は見逃せない。熱狂的な阪神はファンのため収容人数5万人の甲子園球場は連日満員になりグッズ売上げなどが期待できる。また、甲子園球場に行くための公共手段は、阪神電鉄しかなく、阪急&阪神HDの完全子会社である阪神電気鉄道には多くの利用者が訪れるだろう。

阪神阪急東映グループの一員であるH2Oリテイリング <8242> は大阪、梅田を中心に小売り事業をしており、阪神百貨店も保有している。過去阪神優勝時にセールを実施し、業績アップが確実だ。

そして、阪神のメインスポンサー上新電機 <8173> 。関西を中心に店舗を展開しており、阪神優勝時にセールを実施している。今回も優勝すればセールは確実だ。また、阪神のユニフォームを取り扱っており、メインスポンサーでもあるミズノ <8022> は優勝時には、ユニフォームの販売が増加することが予想される。

■小売業の注目企業
日本シリーズの収益は、第1戦~第4戦は各球団に入るが、第5戦以降は日本野球機構に入る。ゆえに、クライマックスシリーズ、日本シリーズの波及効果は小売業が中心である。

三越伊勢丹HD <3099> 、イオン <8267> 、楽天 <4755> は過去実績から複数の球団で優勝セールを実施しており、今回も実施する確率が高い。特に、三越伊勢丹HDは、2014年4月~9月の累計売上高が消費税増税を受け前年比98.2%であり、特に札幌丸井三越が94.3%、福岡の岩田屋三越が95.7%であることから、優勝セールを売上増の起爆剤とする可能性が高い。イオンも2015年第2四半期(5月~8月)の営業収益が前四半期比横ばいであり、同様に優勝セールを売上増に活用する可能性が高いだろう。

このようにセールなどを行う小売業が中心に株価の変動がありそうだ。野球の試合結果も大事だが、優勝チームによってどの銘柄が変動するのかを見ながら応援するのも、違った楽しみ方ができて良いかもしれない。

(※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。)

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