2021年11月24日14時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

バイデン米大統領がパウエルFRB議長の再任とブレイナード理事のFRB副議長昇格を発表、両者は共にハト派ではあるものの、バイデン米大統領の意向を汲んで「インフレが最優先」とタカ派スタンスを表明した。これを受けて米10年債は一時1.6%後半まで上昇するなど、米ドル/円は115.20円付近、ユーロ/米ドルは1.1230ドル付近までドル高が進んでいる。また、インフレを最優先とするなか、明日25日(木)午前0時に注目の米インフレ指標PCEデフレーターの発表を控える。今月発表された米消費者物価指数(CPI)が市場予想を大幅に上回り、ドル高が始まっただけにPCEデフレーターでも予想を上回る結果となれば、早期利上げ観測が更に強まるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米早期利上げが意識される中、引き続きドル高を意識しながらとなる。明日25日(木)午前0時発表のPCEデフレーターは上下に振らされる可能性の高い経済指標だが、米国のテーパリング→早期利上げシナリオはいまのところ崩れる気配はなく、市場予想を下回り、ドルが売られたとしてもよほど悪い数字でない限り、買い場探しと考えたい。合わせる通貨は、リスクオフに振らされる円より、欧州のコロナ感染拡大が抑えられないユーロのほうが合理的に思える。ユーロ/米ドルショートを保有しているのであればホールドしておきたい。ただ、短期であれば下げ足が早いので低いレベルでのショートは慎重に戻りを待ってからにしたい。また、明日25日(木)は米感謝祭、明後日26日(金)はブラックフライデーと週末に向けて、ポジション調整のフローが入ってくる可能性もあり、こちらも意識しておきたいポイントだ。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。