2021年12月13日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週1週間の対ドルでの主要通貨の騰落は、上昇通貨は上位より豪ドル(+2.47%)、カナダドル(+0.91%)、NZドル(+0.74%)、ポンド(+0.29%)、ユーロ(+0.04%)と続いた。一方で下落通貨でも同様に円(-0.51%)、スイスフラン(-0.34%)と続く。原油先物価格が週間で8%の上昇、S&P500が史上最高値更新と金融市場のリスクセンチメントは改善している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は年内最後の中銀ウィーク。最大の注目は米国で、FOMCが16日(木)日本時間午前4時00分に終了、パウエルFRB議長が会見にのぞむ。

1.声明文からの"transitory"(一時的)という文言の削除
2.テーパリングの加速と早期(来年春)終了
3.ドットチャートの大幅上方修正が確実視されている

焦点は、パウエル氏の再任が先月発表され、FRBがタカ派に転換することで、為替市場でドル買いの流れが強まるかどうかだ。米国の2000年代、2010年代の利上げ局面では、為替市場でのドル買いは限定的で、特に後者では利上げ開始から利上げ終了までの期間、米ドル/円はむしろ下落している。ドル買いが進むのは利上げが織り込まれる時だけだ。今週のFOMCがタカ派に転じてもドル買いは限定的とみる。木曜朝の発表を待ちたい。米ドル/円で112.00~114.80円、ユーロ/米ドルで1.1200~1.1450ドル、ユーロ/円で127.00~130.00円を予想している。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。