2021年12月17日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日16日(木)の欧米市場では、BOEのサプライズの利上げ、そしてECBのタカ派的なスタンスが話題に。ECBのラガルド総裁は、2022年に利上げをする可能性は極めて低いとコメント。ただ、インフレ見通しには上振れリスクの可能性もあると、くぎを刺している。BOEとECBに話題が集中しているが、RBAのロウ総裁も来年2月に量的緩和終了の可能性に言及している。この見通しが、今月のRBAの発表から、主要通貨の対ドルの騰落率で豪ドルが一番上昇している背景にもなっている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円は113.75円のオプションがまだ20億ドル近くあり、113.75円±50pipsのレンジからなかなか抜けられない展開。ただ日本の個人投資家の円ショートが積み上がっているのが気になるところ。(※日本経済新聞参照【112円台でドル爆買い、FX個人 アベノミクス相場後最大】)こうしたポジションが米ドル/円の上値を抑えている。英ポンド/米ドルはBOEのサプライズの利上げが上昇するきっかけになっているが、日足のオシレーターは英ポンド/米ドルの反発を示唆したままなので、チャートにファンダメンタルズが追いつくという、よくある展開に。戦略的には英ポンド/米ドルと豪ドル/米ドルの押し目買いスタンス継続で臨みたい。
西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。