日経平均   28,791.71 円 ▼ 115.17 円
≪東証一部≫
売買高    7億2,984万株
売買代金  1兆8438億8500万円
値上り銘柄数 736 銘柄
値下り銘柄数 1,333 銘柄
騰落レシオ(25日) 91.89 %
為替 1ドル=115.09 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

大納会だが手仕舞い売りに押されて冴えない展開

米国株はまちまちとなり、特に買い急ぐ材料もなく、買戻し一巡となった感もあり、売り先行となった。寄り付きの売りが一巡となった後も売り急ぐ動きとなり、大きな下落となった。それでもさすがに下値の節目とみられる28,500円を意識すると買戻しも入り、今度は昨日の終値を意識するところまで戻す展開となった。大納会ということで買戻しを急ぐ動きもあったものと思われるが、結局買いは続かず冴えない展開で前場の取引を終えた。

昼の時間帯も手仕舞い売りやヘッジ売りに押される形で、後場もいったん下値を試すような動きとなった。それでも28,800円を下回ると買戻しも入るということで値持ちは良く、下げ渋りとなった。大納会でのご祝儀買いなども見られず、月末の売りが嵩むということでもなく、その後は方向感は見られなかったが、最後は手仕舞い売りに押されて下げ幅を広げ後場の安値引けとなった。

小型銘柄も手仕舞い売りに押されるものも多かったがまちまちだった。東証マザーズ指数は大幅安、二部株指数や日経ジャスダック平均は堅調だった。先物はまとまった売り買いは機械的な売り買いが中心だったようで、断続的な売り買いとか、売り急ぐ買い急ぐというような雰囲気はなかった。

全く盛り上がらない大納会だった。最近では特に年末とか、大納会、大発会ということが意識されないような雰囲気もあり、単純に長い連休ということでの持高調整ということなのだろう。連休明け高アノマリー、月初の買いなどは期待されるものの、その点では「年末・年始だから」ということになって、疑心暗鬼なのだろう。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
基準線まで下落する場面もあり、上値の重い展開が続いている。引き続き75日移動平均線に上値を押さえられ、25日移動平均線がサポートとして意識されるのだろうが、25日移動平均線が上昇となるところでもあり、年初の動きが注目される。

☆ あれやこれやと一言 ☆

保ち合いが続いて年末となったが、年初から上下どちらに抜けるかということになりそうだ。単純にチャートを見ていると75日移動平均線が上値、25日移動平均線が下値ということなのだが、75日移動平均線が下落に転じるところで、25日移動平均線は上昇に転じるところで、さらに煮詰まってくるということになる。

75日移動平均線の下落が続くということになるので、25日移動平均線を割り込むことになると一気に売られるということもありそうだ。逆に75日移動平均線を抜けても、25日移動平均線の上昇を待ってからの再上昇という展開になるのだろう。

年初高は期待されるのだが、来年ということで考えると昨晩の米国市場ではないが金利の上昇ということを気に留めなければならないだろう。金利上昇のメリットデメリットを考えておく必要もあり、年が明けると「今年の相場は」ということで意識されると思う。

日本ではインフレが進むということでもないのだろうが、金利が上昇するなかでのデフレ体質となれば企業業績には厳しい状況となる。コスト増を価格転嫁できないということであり、価格転嫁すると売り上げが減るということも気を付けなければならないだろう。

本年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

本日の「朝一番!」動画
 → https://youtu.be/H2lPvo1wQ5I
朝のライブ配信 -今日の相場見通し-(8:35開始です、この時間以外でも見られます。)
 → https://youtu.be/p1viGyTZ3j8>
昼のライブ配信 -お昼の相場見通し-(12:20開始です、この時間以外でも見られます。)
 → https://youtu.be/Lj7FTA59400
夕方のライブ配信 -明日の相場見通し-(原則として16:00開始です、この時間以外でも見られます。)
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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。