2022年1月7日11時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

西原氏も含めて多くの投資家は、1月効果(株式市場における1月のリターン=収益率が他の月よりも高くなりやすい現象を指し、明確な理論や根拠が無く、経験則として捉えられる「アノマリー」)の影響で、1月中旬頃までのマーケットはリスクオンで推移すると想定していたと思う。しかし、1月効果の影響は1月最初の週すら持ちこたえられなかった。その要因は、米金利の急騰。年が変わって、米系ヘッジファンドが米金利の急騰にリスクを傾け始めたことが米金利を押しあげているようだ。そして彼らの想定どおり、今週5日(水)28時に発表されたFOMC議事要旨(12月14~15日分)では、米経済が力強さを増し、インフレ上昇が加速すれば、従来想定よりも早期かつ迅速に利上げに踏み切ることもあり得るとの見方が示された。これを受け、年初から続伸していた米金利は上昇が加速。米10年債利回りは一時前回高値に迫る1.7511%まで急騰。米金利の急騰を受け、グロース株が急落。ナスダックは一時1万5000ドル割れまでと、大きく値を下げている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

リスクオフ相場に反応するのはリスクアセット通貨である豪ドル。豪ドル/米ドルは一時0.7146ドルまで、豪ドル/円は82.69円まで値を下げている。インフレ抑制を背景に、米金利は当面底堅く推移するものと思われ、米国株、特にグロース株の上値を重いことが想定される。結果、豪ドル/米ドル、豪ドル/円の戻り売りで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。