ASATEC(東京都港区)はARやVR、MRなどのXRプロジェクトの企画・開発を行っている。同社は12月6日に空間認識のAR技術で土地に家を3DCGで出現させる「build+(ビルドプラス)」β版の展開を始めた。正式版の展開は来年2月頃を予定している。
様々な施設の新築時に活用可能
「ビルドプラス」は不動産会社や住宅メーカー向けに展開していく。土地の販売や住宅販売時、スマートフォンなどをかざすと土地の上に、3DCGの家があたかも存在するかのように現れる。建物外観はもちろんのこと、家のなかに入って内観を確認することも可能だ。不動産会社や住宅メーカーなどはこれを活用して、購入予定者により具体的なイメージを持ってもらうことで、スムーズな契約を目指すことができる。
既に同社はリリースと同時に、今月6日~8日に開催された「第2回 不動産テックEXPO 東京展」に出展。代表取締役の朝日恵太氏によると「反響や引き合いは多くありました」と話す。不動産会社だけでなく建設業界の関係者からの興味もひいたようだ。
朝日氏は「以前、不動産業界でAR技術を活用して、これから新築する家をバーチャルで体感することができるサービスはありました」と明かす。しかしながらそれらのサービスでは、「たとえばスマートフォンを持って5mほど歩くと位置がずれてしまったり、操作が複雑だったりして広がりを見せませんでした」と指摘する。「ビルドプラス」は特許を申請中の技術であるため詳細は非公開だが、空間を正確に認識する技術を組み込んだ。実証実験では50m移動した場合も指定の場所に表示させることができた。不動産会社からは新築する家の図面データが提供されれば、使用することができる。
「『ビルドプラス』は戸建てだけでなく、マンションや商業施設、ビルなど様々な物件で活用できる可能性があります。今後も不動産業界に訴求していき、様々な活用を提案していきたい」(朝日氏)
今後の動向に注目したい。
(提供:YANUSY)
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