レクサスのFF上級サルーン「ES」が一部改良。予防安全技術の機能拡充やマルチメディアシステムの進化などを果たすとともに、特別仕様車の「Graceful Escort」を新設定
トヨタ自動車が展開する高級車ブランドのレクサスは2022年7月28日、FF上級サルーンの「ES」の一部改良を行い、同日より発売した。
車種展開は以下の通り。
ES300h:602万円
ES300h“version L”:718万円
ES300h“F SPORT”:654万円
特別仕様車ES300h“Graceful Escort”:728万円
今回の改良は、予防安全技術の機能拡充やマルチメディアシステムおよびコネクティッドサービスの刷新、内装レイアウトの一部変更などを図るとともに、特別仕様車の「Graceful Escort」を新設定したことが特徴である。
まず予防安全技術の面では、車両を上から見たような映像をセンターディスプレイへ表示するパノラミックビューモニターに、撮影した路面の映像を車両直下に合成表示することで車両下方の路面状況、タイヤ位置などの把握を補助する床下透過表示機能を追加。駐車やすり抜けの際のサポート性をいっそう引き上げた。
次にマルチメディアシステムについては、直感的な使いやすさを追求した最新バージョンに進化。ナビや音楽、車両設定などの各種メニューの選択スイッチを運転席側に常時アイコンで表示することで優れたアクセス性を実現し、同時に画面全体のレイアウトを情報の粒度に応じて表示エリアを分けて、操作フローを統一して使いやすさを向上させる。
一方、ナビゲーションにはクラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビを導入。合わせて、従来の車載ナビとコネクティッドナビを組み合わせたハイブリッド型の機能を採用した。
また、音声認識機能はステアリングのトークスイッチ操作による起動のほか、ディスプレイのマイクアイコン操作や音声による起動を可能とし、加えてクルマと会話するような自然な発話での操作にも対応する。
さらに、iPhoneやAndroidデバイスの専用機能を車載機ディスプレイにて使用するApple CarPlay/Android Autoを設定。Apple CarPlayは従来のUSB接続に加え、Wi-Fiによる無線接続にも対応した。
DCM(Data Communication Module)を活用したインターネット接続により、Webサイト(ニュースやブログ、ストリーミング音楽、YouTube動画など)を閲覧することができるWebブラウザー機能を設定したこともトピック。また、DCMによる無線通信でソフトウェアの更新が可能となるOTAソフトウェアアップデート機能を組み込む。
さらに、「My LEXUS」によりスマートフォンでのクルマの燃料残量や走行距離の確認を可能とし、合わせて乗車前にエアコンを作動させておけるリモートエアコンなどのサービスを利用できるようにした。
内装レイアウトに関しては、インストルメントパネルおよびコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトの最適化を実施。カップホルダーやおくだけ充電の使い勝手など、ユーザーの利便性をいっそう高めている。
パワートレインは基本的に従来と共通で、A25A-FXS型2487cc直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(最高出力178ps/5,700rpm、最大トルク22.5kg・m/3,600~5,200rpm)+3NM型モーター(最高出力88kW、最大トルク202Nm)+リチウムイオン電池を搭載している。
特別仕様車の「Graceful Escort」に話を移そう。
ベース車はES300h“version L”で、外装には専用シルバー塗装のスピンドルグリルや専用スパッタリング塗装8J×18ノイズリダクションアルミホイール+235 /45R18 94Yタイヤを特別装備。
ボディカラーはソニッククォーツ/ソニックチタニウム/ソニッククロム/ソニックイリジウム/グラファイトブラックガラスフレーク/レッドマイカクリスタルシャイン/アイスエクリュマイカメタリック/サンライトグリーンマイカメタリック/ディープブルーマイカを設定した。
内装に関しては、専用クリムゾン&ブラック+クリムゾンステッチの本革シート(運転席・助手席ベンチレーション機能・前後席ヒーター付/フリーキルティング)や本木目+本革ステアリング(ウォールナット[オープンフィニッシュ/墨ブラック])、ブラック+専用クリムゾンステッチのインストルメントパネル、専用クリムゾン&ブラック+クリムゾンステッチのドアトリムを特別装備。上質でラグジュアリーなキャビン空間に設えている。
(提供:CAR and DRIVER)