この記事は2022年9月15日に「CAR and DRIVER」で公開された「ベントレー・フライングスパーにW12エンジンを搭載した「スピード」を新設定」を一部編集し、転載したものです。
ベントレーがラグジュアリーサルーンのフライングスパーにスペシャルなハイパフォーマンスモデルの「スピード(Speed)」をラインアップ。パワーユニットには635ps/900Nmを発生する6リットルW12エンジンを搭載
英国ベントレーは2022年9月6日(現地時間)、ラグジュアリーサルーンのフライングスパー(Flying Spur)のハイパフォーマンスモデルとなる「フライングスパー スピード(Flying Spur Speed)」を発表した。
新設定のフライングスパー スピードは、パワーユニットに6リットルW型12気筒DOHC直噴ガソリンツインターボエンジンを搭載。最高出力は635ps、最大トルクは900Nmを発生する。トランスミッションにはZF製8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせ、性能面では最高速度が333km/h、0→100km/h加速が3.8秒を実現。
また、最高速度は6速で達し、以降の7、8速は燃費を重視したグランドツーリング用にセッティングしている。
高性能エンジンを支えるシャシーには、高速走行時のハンドリング性能と安定性、そして低速時の取り回し性を向上させたエレクトロニック・オールホイール・ステアリングを採用。合わせて、48Vのアクティブアンチロール制御システムのベントレー・ダイナミックライドをステアリングに連動させ、操舵フィールや機動性を向上させる。
一方、駆動機構には前後トルク配分とトラクション制御のプログラムの見直しを図ったアクティブAWDを採用。乗り心地重視の「コンフォート」、走り重視の「スポーツ」、乗り心地と走りを絶妙にバランスさせたベントレーシャシーチームが推奨する「ベントレー」といった各ドライブモードの制御において、動的性能をより最適化させた。
エクステリアについては、ダークティント仕上げのフロントグリルやLEDヘッドランプ、LEDリアコンビネーションランプ、シグネチャースピードバッジを配したロアウィングなどを専用装備して、精悍なルックスを創出。
足もとには、ダークティント/グロスブラック/シルバーペイントという3種類の仕上げが選べる22インチアロイホイールや、グロスレッド塗装のBentleyロゴ入りブレーキキャリパーを装着する。
また、オプションとしてグロスブラックまたはペールブロドガーサテン仕上げの22インチスポーツデザインホイールや、グロスブラック塗装のブレーキキャリパーを用意。さらに、カーボンファイバー製フロントスプリッター/サイドスカート/リアディフューザー/サトルブートリッドスポイラーで構成するスタイリングスペシィフィケーションや、クロムパーツをダーク仕上げに切り替えるブラックラインスペシフィケーションなどをオプション設定した。
内包するインテリアは、乗員のすべてのタッチポイントに73%リサイクルポリエステルで作られた「ダイナミカピュア(Dinamica Pure)」を配備したことが訴求点。内装カラーは全15タイプを設定し、パネル類にはピアノブラックベニアを標準で、クラウンカットクルミ、ダークステンドバークルミ、ダークフィドルバックユーカリを無償オプションで採用する。
また、インパネには“Speed”ロゴを配備し、さらに高級クロノグラフを彷彿させるパフォーマンスインフォテインメントグラフィックスやスポーツタイプのペダル、“Speed”ロゴ入りトレッドプレートイルミネーションなどを装着した。
一方、シートには“ダイヤモンド・イン・ダイヤモンド”キルトの表皮を張ったうえで、各席シートバックのセンター上部に“Speed”刺繍を刻印。合わせて、前席に24ウェイ調整、後席に14ウェイ調整を内蔵したほか、すべての座席に暖房、換気、マッサージ、メモリポジション機能を組み込んだ。
なお、ベントレーはフライングスパー スピードの設定により、フライングスパーの車種ラインアップが完成したとアナウンス。また、従来用意していた標準仕様のフライングスパーW12は、生産を中止している。
(提供:CAR and DRIVER)