本記事は、大村大次郎氏の著書『サラリーマンのための起業の教科書:損しないフリーランスの極意』(小学館)の中から一部を抜粋・編集しています。

減免
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忘れてはいけない国民健康保険の減免制度

これもあまり知られていませんが国民健康保険には、減免制度というものがあります。これは収入が急に下がった人などに対して、保険料を減免するというものです。

起業したばかりのときなどは、収入が非常に不安定なものです。前の年はけっこうよかったのに翌年は急に下がることもよくあります。しかし、国民健康保険料は前年の収入を基準に算定されるので、高額の国民健康保険料を課せられることもあります。

そういう場合は、ぜひ国民健康保険料の減免制度を利用しましょう。

減免制度を受けるには自治体によって手続きは違いますが、どこもそれほど難しいものではありません。

特にフリーランスの場合は、収入が減るであろうことは、役所の方も十分にわかっているので、比較的簡単に減免してくれます。

筆者も、ライターを始めたばかりの頃は、この減免制度を利用していました。役所の窓口でも、簡単に減免してくれました。「収入はどのくらいになるか書いてください」といわれて、だいたいの額を紙に書き込めばそれで終了。月1万円くらいで済んでいたこともあります。

役所としても、高い国民健康保険料を課して未納されるよりは、割り引きしても確実に納付してもらった方がいいわけです。

国民健康保険料は、サラリーマンの健康保険料に比べれば低所得者に対して割高です。しかし、それを補うために、こういう制度があるわけです。健康保険では減免制度などはありませんから、フリーランスだけの特権ともいえます。起業したばかりのときは、この制度を利用しない手はないといえます。