「覚えてもらおう」では、心は動かない

気をつけていただきたいのは、自分を覚えてもらうことを最大の目的として、相手に質問をしないことです。そのような下心は思っている以上に簡単に見破られます。あなたが相手に関心を持ち、相手の話をよく聞き、質問をすることで居心地の良い空間を築けたかどうかがポイントです。

『北風と太陽』の話は聞いたことがあるでしょうか? 北風と太陽が旅人のコートをどちらが脱がせられるかを競い、物事へ働きかける方法の違いを表現した童話です。

この話では太陽が勝つわけですが、大切なことは旅人が「自ら」コートを脱いだ点です。

人は誰かに無理に何かを強制される限り、積極的に行動することはありません。「自らが~したい」と思えない限りは、なかなか行動できないものなのです。

相手に自分のことを覚えてもらいたい時にも、同じことが言えます。「覚えさせよう」と無理に行動しても、良い結果は得られません。相手自らがあなたのことを「覚えたい」と思ってもらえる関係を目指しましょう。

POINT
心地の良い空間は、相手に関心を持つことからはじまる