日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区)は3月20日(月)、青森県津軽圏域14市町村を束ねる地域連携DMO一般社団法人ClanPEONY津軽(クランピオニーつがる)と株式会社日産サティオ弘前の三者にて津軽圏域14市町村での日産キャラバン(車中泊車両)を活用した「津軽圏域14市町村の観光推進に向けた連携に関する」協定に締結しました。本協定は、2次交通や宿泊施設の不足さらに交流人口の減少など、観光事業の活性化に課題を持つ津軽圏域14市町村に対し、販売会社と協力をしながら、日産キャラバンを提供するなど、車中泊をベースとした市内観光プランの実証実験を行うものです。
(DMO:DestinationManagementOrganizationの略称)
- 車中泊をベースとした新たな観光プランで自治体の課題解決を図る
津軽圏域14市町村は、岩木山、ねぶた祭り、世界遺産として有名な「白神山地」、文豪太宰治ゆかりの地などの名所旧跡を有し、さらにはリンゴを代表格に津軽地域ならではの農産品が豊富な地域であります。
これまで各自治体個別で行ってきた観光誘致などの取り組みをより効率的、効果的に実行するべく、令和2年、現職の弘前市長(櫻田宏氏)を理事長に地域連携DMO一般社団法人ClanPEONY津軽(クランピオニーつがる)を発足させ、認知拡大を図っております。
その取り組みをおこなっていく中で見えてきた課題は、広範囲に点在する観光地を観光客が自由に効率的に移動できないといった相互間の2次交通の問題や、目的地各地での宿泊施設の不足です。さらには、全国各地のDMOにて行われている観光施策の事例と差別化された個性ある取り組みが必要だとも考えられております。
日産キャラバンはここ数年来のアウトドアブームさらにはコロナ禍でのアウトドア需要の急拡大により、商用だけでなくプライベートでの使用も増えてまいりました。今後も、プライベートユースのニーズはますます高まっていると考えており、引き続きアウトドアアクティビティの相棒としてのキャラバンの魅力を発信し、ユーザーの拡大を図ってまいります。
また同時に、これらの新たなライフスタイル・宿泊手段として注目を集めている「車中泊」を、新たな観光産業の手段として活用することで、地域の観光課題を解決する観光プランの創出ができると考え、2022年、茨城県高萩市と協定を締結いたしました。豊かな自然と車中泊を活用し観光活性化を図る実証実験を皮切りに、自治体・観光協会・DMOなどと連携した観光事業の活性化に取り組む計画を進めております。
【参考資料】茨城県高萩市との取り組み実績レポート
https://www2.nissan.co.jp/SP/CARAVAN/CARAVANISTBASE/ASSETS/IMAGE/ADVANTURE/POCAPPLY/REPORT/NISSANCARAVAN_TAKAHAGI_POC_REPORT_220624.pdf
この度、岩木山をはじめとする優良な観光資源を有しながらも、市町村を自由に越境できる広範囲の移動手段となる2次交通や各地域の宿泊施設不足の課題解決をすべく、ClanPEONY津軽と日産サティオ弘前との三者でタッグを組み、実証実験ツアーを実施する運びとなりました。日産自動車としては、東北地方初の取り組みとなります。
今後も、前回までで得た知見・調査結果とあわせ、取り組みで得られるデータやフィードバックをさらに蓄え、同様の悩みを抱える地方自治体や再生が必要な観光関連の事業体などへ、観光活性化のモデルケースとしてプロジェクトのご提案も引き続きしていきたいと考えています。
今後とも、日産キャラバンおよび各種取り組みにもご期待ください。
- “泊まれる”2次交通「Move&Stay」発想にもとづく実証実験となる観光プランを発案・実施
ClanPEONY津軽との協議を重ねる中で「相互間の2次交通」と「各地の宿泊施設の不足」が2つの大きな課題であることがわかりました。そこで観光客の移動手段になることはもちろん、駐車スペースさえあればそのまま宿泊も可能な「車中泊」に着目。まさに”泊まれる”2次交通「Move&Stay」(=移動して泊まれる手段)という構想をし、観光プランの発案・実施をいたします。
日産自動車では車中泊が可能なクルマを取り入れることで、地域の観光課題を解決する新たな観光プランの創出ができると考え、同DMOと連携した観光事業の活性化に取り組むこととなりました。
今回、日産自動車が提供する「日産キャラバンマルチベッド」には車中泊用のマルチベットの純正オプションを用意しており、お客さまによる車両加工は一切不要で、快適な車中泊が可能です。キャンピングカーとは異なり車体も一般的な乗用車サイズであり、幅広い方が安心して運転できる点でも、今回の取り組みに最適であると考えました。なお災害や緊急時には一時避難や応急処置などのスペースにもなり得ます。
- 三者連携協定概要と主な連携内容
日産キャラバンを活用した「津軽圏域14市町村の観光推進に向けた連携に関する三者協定」の概要は、以下の通りです。
■三者は、日産キャラバンを活用した新たな観光プランを構築し、津軽圏域14市町村の観光資産を活用した観光振興のほか、地域活性化に関する実証実験を行う。
■今回の実験で得た応募者の属性データや顧客ニーズを共有し、地域課題に迅速かつ適切に対応し、観光振興および地域社会の活性化を図る同DMOの観光産業として実装を目指すこと。
■連携協定締結を行なった櫻田、小塚、今井
■取り組みおよびキャラバンについて説明をする太田、山本
- 三者連携による今後の展望
三者での連携協定を結ぶことで、相互の役割をさらに明確化させ、より継続的な取り組みとしていきたいと考えております。日産自動車は実証実験ツアーの車両貸与と各種PR活動などを行い、販売会社は、同DMO運営スタッフへの車両事前説明や実証実験期間中の車両トラブル、故障などのサポートを行います。また参加者からの感想や意見なども聴取し今後の販売促進にも活かしていきたいと考えております。三者がwinwinとなる仕組みづくりを構想していきたいと考えております。
- 津軽圏域14市町村をまたぎ車中泊で「”泊まれる”2次交通」と「宿泊施設」となる日産キャラバン
「AD”VAN”TURE」は、キャラバン(VAN)でアドベンチャー(ADVENTURE)のようにアウトドア体験を楽しんでもらいたいという思いを込めたコンセプトです。
- 実証実験ツアー概要
今回の実証実験は6月2日(金)から7月2日(日)までの間で、18組36名限定で実施致します。参加いただいた方には体験後にアンケート・ヒアリングに回答いただきます。応募者データやアンケートで回答いただいた情報は、今後の取り組みの推進に活用し、さらなる可能性を探ります。
実施日程:2023年6月2日(金)から7月2日(日)
2泊3日コース:5日程x2組=10組①6/2-4②6/6-8③6/16-18④6/20-22⑤6/30-7/2
1泊2日コース:4日程x2組=8組①6/10-11②6/13-14③6/24-25④6/27-28
募集人数:18組36名想定
※小学生以下の場合は追加1名の同伴も可。ペット同伴不可。
募集期間:2023年3月20日(月)から4月27日(木)まで<予定>
参加費用:1泊2日おひとり20,000円(税込)/2泊3日おひとり30,000円(税込)
応募方法:下記専用HPアクセスの上、応募フォームにて希望日程/ツアープランを選択
※応募者多数の場合は抽選になります。
体験内容:6つのツアープランのいずれかを選択日産キャラバンマルチベッドでの車中泊
- 津軽圏域14市町村をめぐるテーマ別6つのツアープラン
テーマ別で津軽圏域14市町村の各地をめぐる6つのツアープラン(1泊2日コースと2泊3日コース各3つ)を用意しました。各地域の名所名跡の訪問、観光体験などを織り混ぜ、車中泊は各地のオートキャンプ場やアウトドア宿泊施設などでの車中泊をしていただく各種プランとなっております。
①小説「津軽」をめぐる(2泊3日)
「津軽の旅行は5、6月に限る」と、太宰は小説「津軽」に記しています。当時、小説「津軽」執筆のために津軽を旅した太宰の気持ちを想像しながらゆかりの地を訪れてみてはいかがでしょうか。
②津軽の歴史探訪(2泊3日)
弥生時代の稲作の遺構、江戸時代のお城や神社仏閣、昭和のカフェまで長年の津軽の歴史が凝縮された時の流れをご堪能ください。
③津軽のアートにふれる(2泊3日)
現代アートや工芸体験、田んぼアートに立佞武多(たちねぷた)まで津軽のアートを見て、触れて、体験して、心行くまでお楽しみください。
④津軽の農業・漁業体験(1泊2日)
しじみ漁にメバルの網外し体験や野菜の収穫体験。食料を確保していざ車中泊へ
⑤津軽「鬼コ」をめぐる(1泊2日)
水害が多かった岩木川流域を中心に多く見られる「鳥居の鬼コ」が鎮座する神社を巡る旅。
両肩で鳥居を支えながら災いが集落に入り込まないようにしっかりと睨みをきかせた鬼コはとても個性的です。
⑥白神山地を堪能する(1泊2日)
2023年、世界自然遺産登録30周年を迎える白神山地。
アウトドアアクティビティや十二湖散策など、全身でマイナスイオンを浴びる白神山地満喫旅です。
- 津軽圏域14市町村に設定された車中泊スポット(一部)
- 「地域連携DMO一般社団法人ClanPEONY津軽」と「津軽圏域14市町村」について
津軽圏域の14市町村て゛構成する地域連携DMO(DestinationManagement/MarketingOrganization)。
多様な関係者と連携し、地域の周遊を促す企画や地域か゛稼げる仕組みづくり、それらを担う観光人財の育成に取り組んでいる。
【津軽圏域14市町村】
弘前市、黒石市、五所川原市、つがる市、平川市、鰺ヶ沢町、深浦町、西目屋村、藤崎町、大鰐町、田舎館村、板柳町、鶴田町、中泊町
14市町村のどの地域からも津軽平野にそひ゛える岩木山が眺めることができる。
ClanPEONY津軽の本部がある弘前市および他13市町村の観光名所や物産などの観光資源は豊富。
従来の自治体や観光事業者だけの観光振興ではなく地域住民や幅広く多くの人を巻き込み、
つなぎ役となって観光という観点から地域づくりを行っています。
- 日産キャラバンについて
1973年の発売以降、日産自動車を代表する商用バンとして長年愛されてきた「キャラバン」は、今年で発売50周年を迎えます。2021年度には、2017年以来となるビッグマイナーチェンジも行いました。「キャラバン」の特徴である4ナンバークラスNo.1※の荷室長はそのままに、フロントグリルとバンパーを刷新。よりダイナミックで力強く、存在感のあるデザインとしました。インテリアは、黒を基調とし、落ち着いた雰囲気を演出。また運転席には、先進的で視認性、操作性を大幅に向上したファインビジョンメーター(5インチTFTディスプレイ付)を採用しました。安全装備では、全車が、「セーフティ・サポートカーS<ワイド>(サポカーS<ワイド>)」の対象となり、安全性能を大幅に強化。上質かつ使い勝手の良いキャラバンは、遊びも仕事も極める全てのプロフェッショナルを満足させる「プロ中の、プロ仕様。」となっています。
車中泊を目的としたユーザー向けにラインアップされる「キャラバンマルチベッド」は、荷室に折りたたみタイプのベッドを搭載し、さまざまなベッドアレンジによりシーンに合った使いわけが可能です。食事や作業を快適に行うことができるよう、脱着式テーブル付車も設定されています。脱着式テーブルは高さ調整はもちろん取り外すことができ、寝る時の妨げにもなりません。また、キャラバン全車に「ラゲッジユーティリティナット」機能が備わっており、荷室内に設けられた32か所のねじ穴を活用することで、荷物の固定やフックの装着など、ボディに穴をあけることなく自由自在なアレンジを可能にします。
※バンプレミアムGX5人乗(荷室最大時)。小型貨物車カテゴリー4ナンバークラスでNo.1。荷室長3,050mm。2022年6月現在日産調べ。