丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。おもに企業系サイトで執筆。金融・経済・不動産系記事を中心に、社会情勢や経済動向を分析したトレンド記事を発信している

老後2,000万円問題が一時期話題になりましたが、普通のサラリーマンが2,000万円の資産を築くのは意外と難しいものです。若い頃は月収が少なく、中堅になって給与が増える頃は家庭を持って教育費などに多額のお金がかかります。

では、どうすれば2,000万円の目標を達成することができるのでしょうか。サラリーマンが最速で2,000万円を貯める方法を考えます。

目次

  1. 目標期間を決めた積立投資が最適
  2. 2,000万円貯めるための期間シミュレーション
  3. 最速を目指すからといって無理な投資は禁物
  4. 優良高配当株投資が最適か
  5. リスクヘッジに向いている不動産クラウドファンディング

目標期間を決めた積立投資が最適

サラリーマンが最速で2,000万円貯める方法
(画像=KMPZZZ/stock.adobe.com)

2,000万円を貯める手段としては、目標期間を決めた積立投資が最適です。1ヵ月の生活費から残った分を貯金するという場当たり的な方法では安定的に資産を増やすことはできません。積立投資は給与からあらかじめ資産運用に振り向ける金額を決めて行うことが大事です。

積立投資は銀行の積立定期預金に限定する必要はありません。銀行預金は超低金利で利息はほとんど期待できないので、後で紹介するような投資で積極的に運用することも必要です。

2,000万円貯めるための期間シミュレーション

2,000万円を貯めるために必要な期間をシミュレーションしてみましょう。積立株式投資信託で運用するとして、運用成績は全期間を平均して毎年5.0%の利回りとします(1万円以下四捨五入)。

毎月積立額5年10年15年20年25年30年
3万円204万円465万円798万円1,223万円1,765万円2,457万円
3.5万円238万円543万円931万円1,426万円2,059万円2,866万円
4万円272万円620万円1,064万円1,630万円2,353万円3,275万円
4.5万円306万円698万円1,197万円1,834万円2,647万円3,685万円
5万円341万円775万円1,330万円2,038万円2,941万円4,094万円
5.5万円375万円853万円1,463万円2,241万円3,256万円4,504万円
6万円409万円930万円1,596万円2,452万円3,529万円4,913万円
7万円476万円1085万円1,862万円2853万円4,118万円5,732万円
8万円549万円1,240万円2,128万円3,260万円4,706万円6,551万円
9万円613万円1,395万円2,294万円3,668万円5,294万円7,370万円
10万円681万円1,550万円2,660万円4,075万円5,882万円8,189万円

シミュレーションの結果、はっきりわかるのは10年の短期間で2,000万円を貯めるのは困難ということです。月8万円ずつ貯めたとしても15年かかります。給与水準が高い人でないと、月8〜10万円貯めるのは難しいでしょう。2,000万円を貯めるには、月5.5万円で20年、月4万円で25年あたりが現実的な目標期間といえそうです。

最速を目指すからといって無理な投資は禁物

最速で2,000万円を貯めたいからといって、無理な投資は避けるべきです。例えば、値動きの激しい暗号資産(仮想通貨)に投資すると大きく資産を増やせる可能性がある半面、暴落すれば一気に資産を失うこともあります。

また、シミュレーションにあるように、2,000万円を達成するには一般的なサラリーマンでは15年程度の期間がかかります。15年のうちに企業業績も大きく変動している可能性もあり、値動きの良さにつられて業績の変化が大きい小型株に投資するのはリスクがあります。

優良高配当株投資が最適か

サラリーマンが最速で2,000万円を貯める方法として最も適していると思われるのは、優良高配当株への投資です。なぜなら2,000万円を貯めるには、増やすことも大事ですが、減らさないことも同じように大事だからです。

優良高配当株の条件として、以下のようなポイントが挙げられます。

・倒産する恐れのない各業界を代表する大企業
・新規参入が難しい業界(銀行、商社、通信など)の上位銘柄
・連続増配を実施している安定成長銘柄
・累進配当で減配しない方針の銘柄

株主還元に積極的な企業は業績に応じて増配しますので、運用期間が長いほど配当利回りは上昇していきます。累進配当とは、対外的に「減配しない」と宣言する配当政策で、配当性向を見ながら段階的に増配していくことです。連続増配するとは限りませんが、減配になる心配がありません。増配とともに株価も安定して上昇していきますので、中長期ではシミュレーションより早く2,000万円を達成できる可能性もあります。

リスクヘッジに向いている不動産クラウドファンディング

優良高配当株投資が有利といっても、株価の変動は避けられません。そこでリスクヘッジに適している投資先として「不動産クラウドファンディング」がおすすめです。不動産クラウドファンディングは売買市場がないので値下がりリスクがなく、安定して4〜7%程度の予定利回りが期待できます。そのため上記シミュレーションの金額を目指して運用するのに適しています。

投資資金の半分を優良高配当株で積極運用し、残りの半分を不動産クラウドファンディングで安定運用するバランスのとれた運用が、最速で2,000万円を貯める最善の方法といえそうです。

不動産クラウドファンディングに興味がある方はこちら

※記事中のシミュレーションは一例であり、結果を保証するものではありません。参考程度にお考えください。

(提供:YANUSY

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