「肩たたき」退職勧奨も2社

パソコン用チューナー製造を主力とするピクセラ、Q&Aサイト運営のオウケイウェイヴの両社は退職勧奨・整理解雇を通じた人員合理化を発表した。このうち、ピクセラでは3月31日に33人が退職(いずれも退職勧奨)した。オウケイウェイヴは7人の退職を5月31日付で予定している。

退職勧奨は従業員の自発的な退職を待つ希望退職と異なり、退職してもらいたい従業員に自主退職を促すことで、俗に「肩たたき」と呼ばれる。いずれも労使の合意を前提にする。これに対し、会社側が一方的に雇用契約を解除するのが解雇で、後に紛争に発展するケースも少なくない。

占いコンテンツ配信のザッパラスは年度末ぎりぎりの3月31日、30人程度の希望退職者を募集すると発表。新規事業を見直し、主力の占いコンテンツ配信事業に経営資源を集中するのが狙い。

産業界はコロナ禍のトンネルからようやく抜け出そうとしているが、足元ではウクライナ危機や円安を背景にエネルギー価格の高騰、原材料高が企業業績を直撃し、雇用情勢に波及しかねない状況が続いている。

◎2023年1~3月に希望退職者募集などを発表した上場企業

発表日企業名募集人数(期間)など
3月 クックパッド 80人(3月12日~4月6日)
オウケイウェイヴ 7人(退職勧奨または整理解雇、退職日5月31日)
ザッパラス 30人程度(3月31日~4月26日)
2月 タカキュー 100人程度(2月20日~2月22日)→97人応募
片倉工業 50人程度(3月22日~5月17日)
クックパッド 最大40人(2月13日~3月3日)→46人応募
1月 リーダー電子 10人程度(2月13日~2月24日)→14人応募
ピクセラ 40人程度(退職勧奨または整理解雇、退職日3月31日)→33人(退職勧奨)

文:M&A Online