外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年4月19日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼18日(火)の為替相場
(1):RBA 利上げ再開に含み
(2):植田日銀総裁 初の国会答弁
(3):英雇用統計 平均賃金が上昇
(4):独ZEWを受けてユーロが反落
(5):米住宅着工件数 概ね予想通り

▼18日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:次の方向感を模索する動きに/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

18日(火)の為替相場

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期間:18日(火)午前6時10分~19日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):RBA 利上げ再開に含み

豪中銀(RBA)は4月理事会の議事録を公表。会合では利上げも検討したが「金融政策が短期間ですでに大幅に引き締められていたことに基づいて利上げ停止を決定した」と明らかにした。その上で「今後の理事会で金融政策を引き締める必要がある可能性を明確にすることが重要」と表明。インフレ動向次第では利上げを再開することに含みを持たせたとの見方から豪ドル買いが優勢となった。その後に発表された中国1-3月期国内総生産(GDP)は前年同期比+4.5%と予想(+4.0%)を上回った。同時に発表された中国3月鉱工業生産は前年比+3.0%と予想(+3.5%)を下回ったが、同 小売売上高は前年比+10.6%と予想(+7.5%)を大幅に上回った。総じて良好な中国の一連の経済指標も豪ドルの支援材料となった。

(2):植田日銀総裁 初の国会答弁

植田日銀総裁は衆院財務金融委員会に出席し、就任後初の国会答弁を行った。2013年に政府と日銀が結んだ2%の物価目標を明記した共同声明の見直しを野党に求められたのに対し、総裁は「共同声明の考え方は適切で直ちに見直す必要はない」と反論。「岸田首相とそうした認識で一致した」と強調した。

(3):英雇用統計 平均賃金が上昇

英3月失業率は3.9%、失業保険申請件数は2.82万件増だった(前回3.8%、1.88万件減)。英12-2月失業率(ILO基準)は3.8%(前回3.7%、予想3.7%)に上昇した一方、同週平均賃金は前年比+5.9%と前月と同様の伸びとなり、市場予想(+5.1%)を上回った。マチマチの結果にポンドはやや乱高下したが、賃金上昇を重く見て次第に買いが優勢となった。

(4):独ZEWを受けてユーロが反落

独4月ZEW景況感指数は4.1と、予想(15.6)を下回った。スイス金融大手クレディ・スイスの救済合併などで景況感が悪化した3月の水準(13.0)からさらに低下した。発表を前に強含んでいたユーロは反落した。

(5):米住宅着工件数 概ね予想通り

米3月住宅着工件数は年率換算142.0万件と概ね予想通りに前月からやや減少した(前回143.2万件、予想140.0万件)。住宅着工の先行指標である米3月住宅建設許可件数は141.3万件と、予想(145.0万件)を下回った。

18日(火)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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    ドル/円の見通し:次の方向感を模索する動きに

    昨日のドル/円は135円を前に失速。米利上げ期待の再燃で134.71円前後まで上昇して月初来高値を更新したものの、ユーロやポンドに対して持ち高調整と見られるドル売りが強まると133.86円前後まで反落した。その後はショートカバーでやや値を戻したが、前日比-0.3%の134.10円前後で取引を終えた。

    結果的に日足一目均衡表の雲上抜けに失敗。心理的節目の135.00円突破を試す機運もひとまず後退したと考えられる。とはいえ、米2年債利回りが小幅ながらも上昇するなど5月利上げ期待は強くドルが大幅に下落することは考えにくい。

    本日のドル/円は134.00円を挟んだ弱保ち合いの展開を予想。一目の雲の中でもみ合いながら次の方向感を模索する動きになりそうだ。

    注目の経済指標:英国、ユーロ圏CPI

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    注目のイベント:米要人発言

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    神田 卓也
    神田 卓也(かんだ・たくや)
    株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
    1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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