外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年5月16日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼15日(月)の為替相場
(1):本邦企業物価指数 21年8月以来の低さ
(2):欧鉱工業生産 予想を大幅に下回る
(3):NY連銀製造業景気指数を受けドル売り先行
(4):米下院議長「結論到達に程遠い」

▼15日(月)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:あらためて方向感を探る展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

15日(月)の為替相場

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期間:15日(月)午前7時00分~16日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):本邦企業物価指数 21年8月以来の低さ

日本4月企業物価指数は前月比+0.2%(予想±0.0%)、前年比+5.8%(予想+5.6%)だった。前年比の伸び率は4カ月連続で鈍化し、2021年8月以来の低さとなった。

(2):欧鉱工業生産 予想を大幅に下回る

ユーロ圏3月鉱工業生産は前月比-4.1%と予想(-2.8%)を超える落ち込みとなった。

(3):NY連銀製造業景気指数を受けドル売り先行

米5月NY連銀製造業景気指数は-31.8と予想(-3.9)を大幅に下回った。これを受けてドルが売られたが、米長期金利の上昇が続く中、ドルの下落は一時的だった。ボスティック・アトランタ連銀総裁が「2024年に入ってしばらくするまで利下げを検討することはない」との考えを示したことなどが意識された模様。その後、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は「労働市場は依然として過熱状態にある。つまり、インフレ鈍化にはまだ長い道のりが残されている」との見解を示した。

(4):米下院議長「結論到達に程遠い」

マッカーシー米下院議長(共和党)は、民主党との間で行われている債務上限の引き上げを巡る協議が「ほとんど進展していない」「我々は結論到達に程遠い」と発言。この日、イエレン米財務長官は議会指導者に書簡を送付し「議会が6月初めまでに債務上限を引き上げるか適用を停止する措置を講じなければ、財務省が政府の支払い義務全てを履行することができなくなる公算が大きいと引き続き予測される。早ければ6月1日の可能性もある」と伝えた。ただ、市場には目立った反応はなかった。

15日(月)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:あらためて方向感を探る展開

昨日のドル/円は136円台へと続伸。米国の6月利上げ観測がじわりと高まる中、米長期金利の上昇を背景に一時136.32円前後まで上昇した。終値は前日比0.3%高の136.10円前後だった。本日はNY市場で米4月小売売上高が発表される。米経済の7割超を占める個人消費の動向が窺えるデータだけに市場の注目度は高い。市場予想は前月比+0.8%となっており、マイナスだった3月の反動が期待されている。

そのほか、本日は米国でバイデン大統領と議会指導部による債務上限問題を巡る会合が行われる。与野党間の上限引き上げ交渉が決裂して米国が債務不履行(デフォルト)に陥ることはないと見られるものの、政府資金枯渇のXデーとされる6月1日まで2週間あまりに迫ったことで、市場が不安視し始める可能性はある。

本日のドル/円はこれらの材料を吟味しつつ、あらためて方向感を探る展開となりそうだ。上値抵抗は200日移動平均線が通る137.00円付近、下値支持は20日移動平均線や日足一目均衡表の転換線などが集まる135.00円付近と見る。

注目の経済指標:米小売売上高

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注目のイベント:ラガルドECB総裁発言

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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