主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年6月7日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼6日(火)の為替相場
(1):RBA 大方の予想に反する利上げ
(2):ユーロ圏インフレ期待が低下
▼6日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:もみ合う展開を予想/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
6日(火)の為替相場
期間:6日(火)午前6時10分~7日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):RBA 大方の予想に反する利上げ
豪中銀(RBA)は大方の予想に反して政策金利を25bp(0.25%ポイント)引き上げ4.10%とした。声明では「インフレ率はピークを過ぎたが、なお高過ぎる」とした上で「適正な時間枠でインフレ率を確実に目標に戻すには、金融政策の一定の追加引き締めが必要かもしれない」との見解を示し、追加利上げに含みを持たせた。これを受けて豪ドル買いが強まると、豪ドル/円は93円台へ上伸して年初来高値を更新した。
(2):ユーロ圏インフレ期待が低下
欧州中銀(ECB)が発表した4月のユーロ圏消費者インフレ期待は今後1年間が4.1%と前回の5.0%から低下。今後3年間の見通しも2.5%に低下した(前回2.9%)。これを受けてECBの利上げペースがダウンするとの見方が広がりユーロが下落した。これより前に発表された独4月製造業受注が前月比-0.4%と予想(+2.8%)に反して落ち込んだこともユーロの重しとなった。ただ、その後ラガルドECB総裁は「インフレ率は依然として高水準であり、ECBは追加利上げを継続する」とあらためて強調した。
6日(火)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:もみ合う展開を予想
昨日のドル/円は米長期金利の動きにつれて139円台で一進一退の展開。新規の手掛かり材料を欠く中、139.10円前後で下げ渋ったが140.00円付近では伸び悩んだ。終値は139.67円前後で前日比0.1%未満の小幅高だった。
本日も米経済指標などの目立った材料はなく、昨日と同様にもみ合う展開が予想される。すでに6月13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けたブラックアウト期間に入ったことから連邦準備制度理事会(FRB)高官の金融政策に関する発言も出てこない。米金利先物が織り込む6月利上げの確率が約20%と低位にとどまる中ではドルの上値は限定的だろう。140円台前半は引き続き上値抵抗となる公算が大きい。
一方、7月利上げの織り込みは約70%で、こうした見方はドルの下値を支えそうだ。仮に139円台を割り込めば押し目買いが入るだろう。
注目の経済指標:米4月貿易収支
注目のイベント:ECB高官発言
※時間は日本時間での表示になります。
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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