20代でリボ残高300万円！若者に伝えたいクレジットカードの注意点とおすすめカード

（画像＝NET MONEY編集部）

20代の頃、給与が上がらない現状をなんとかしようと副業に挑戦し、失敗。現状を打破するためにクレジットカードのリボ払いに手を出し、積み重なった残高は300万円ーー。

お金で苦労した経験を持つ「ペイさん@お得情報ブロガー」さん（以下、ペイさん）は、2023年6月現在約12万人のフォロワーを抱える人気ポイ活アカウントの一人です。

ペイさんは自身の失敗経験から「お金のありがたみ」を実感し、金融リテラシーを身に付けたと言います。

失敗から学び、成長したペイさんが、同じような境遇にある若者に向けて伝えたいクレジットカードの注意点とは？

20代の人におすすめのクレジットカード4枚も紹介していただいたので、今からクレジットカードを作る人やクレジットカードの選び方が気になる人はぜひ参考にしてください。

プロフィール

ペイさん
@お得情報ブロガー

SNSの総フォロワー数、約12万人。Twitter/Instagramでお得情報を中心に情報発信。20代の頃にお金で苦労した経験があり生活が困窮。そのことがきっかけとなりお得活動の本格的な実践と発信を開始。現在は楽天経済圏のお得を中心に活用しながら生活中。自分自身がお得やお金に関して疎い面があったため、これから始める方や初心者の方にもわかりやすくその日から実践できる内容を心がけている。
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20代後半の頃、家計のために副業をスタート

ーー20代の頃、お金で失敗したというのは具体的にどのような経験があったのでしょうか？

27、28歳くらいの頃だったんですが、もともと、私は医療関係の仕事をしていて、安定はしているしやりがいはあるんだけど給料がそれほど上がらない職種でした。それで家計のためになにかやらなきゃダメなのかなという風に感じて、副業や小規模事業を始めてみたんですが、事業が見事にコケてしまって……。

ーー具体的にどのような事業をしていましたか？

物販をしていました。本当は、商品がどのくらいの率で回転するかとか、自分の資産状況を考えながら計算して仕入れないとダメなんですけど、僕は「なんとかなるだろう」と完全に楽観視してしまって……。思ったように売れず、ランニングコストだけがかさんで、どんどん損失が膨らんでいってしまいました。

リボ残高は300万円。利息だけで毎月3万円支払い

オンラインインタビューで過去の経験を語るペイさん（画像＝NET MONEY編集部）

ーー損失はどれくらいになったんですか？

だんだん貯金もなくなって、クレジットカードのリボ払いに頼るようになり、その利息だけで毎月3万3000円も支払いがあって、最終的にはリボ払い残高300万円くらいになりました。

ーー300万円もあるとなかなか大変ですね。

当時は本当に自己破産寸前まで追い込まれていました。子供が2歳くらいだったんですけど、家族には失敗していることを言えませんでした。

ーーご家族には内緒でなんとか事業を回そうとしていた、と。

気分転換に奥さんと子供を連れて遊園地に行ったことがあったんですけど、遊園地の待ち時間に今月の利息の支払いのメールが届いて、それを見て真っ青になって、その場でキャッシングを借りた記憶があります（笑）。

僕はアトラクションの列に並んで、奥さんと子供に「別の乗り物に乗ってきなよ」といって、僕ひとりでこう、スマホでキャッシングを借りながら「審査通るかな」って思ってるっていう……（笑）。

その経験から、クレジットカードの怖さを痛感しました。今ではリボ払いのキャンペーンなどを見ても、利用は控えています。

失敗してわかったクレジットカードの怖さ

ーー当時はリボ払いやキャッシングの怖さにもあまり気が付かなかったのですね。

キャッシングってだいたい金利が18%とかあって、今なら18%って言ったら「これはやばい」っていうのはすぐわかるんですけど、 当時は「金利18%でお金が借りられるんだったら安いのかな？」と思ってしまったんですよね。

銀行の定期預金の金利がどんなに高くても0.1%とか0.2%という時代に、金利18%ってすごく高いということが今ならわかるんですけど。当時は金融リテラシーもなかったし、余裕もなかったですし……。

ーーその状況からどのようにして脱出したんですか。

まず、300万円は自分で返済するのが無理だとわかったので親戚に頭を下げて立て替えてもらいました。そこからは事業の方向も見直していって、少しずつ借金を返済して今はもう完済しています。その人に借りていなかったら、未だに返済できていないと思いますね。

ポイ活アカウントを始めたきっかけ

ーーそこからどのようにしてポイ活アカウントを開設して他の人の役に立つ情報を発信するところに行き着いたのでしょうか？

借り換えが完了した頃、少しずつお金を返していけばいいことになって、生活上、追い込まれることはなくなりました。とはいえやっぱりお金はないのでどうしようかなと考えていたときに、PayPayやLINE Payが大規模なキャンペーンを始めたんです。知り合いに「結構、お金戻ってくるからいいよ」と教えてもらって、使ってみました。

ーーQRコード決済が一気に広がった頃ですね。使ってみていかがでしたか？

使ってみたらすごくポイントが貯まって、目に見えて出費が減りました。当時、情報発信を副業にするつもりはなかったんですけども、SNSの運用方法を知っておくと仕事にもつながるよと知人が言っていたので、練習も兼ねて情報発信を始めてみました。それがうまく伸びて、今になる、みたいな感じです。

ーー過去に苦労した経験がなければ、SNSでの活動は始めていなかったのでしょうか？

確かに、もともと僕自身がキャッシュレスに熱心だったわけではないので、どんなにお得だと言われても手は出せなかったと思います。「そういうものがあるんだー」くらいで終わるというか。しかし、本当にお金がなかったときに、キャッシュレスを試して、効果を実感したことが大きな転機となりました。お金に対する考え方が変わったというか、「お金のありがたみ」がすごく沁みましたね。

今、お金に苦しむ若者へのアドバイス

ーー今、お金に苦しんでいる若い方に向けてアドバイスがあれば、教えてください。

まず、リボ払いには手を出さないことが大切だと思います。キャッシング、リボ払いは良い面もありますが、私はデメリットが明らかに大きいと思います。もっと先にやるべきことがあると思うんです。まずは身内や親に相談するとか。もちろん家庭環境的に難しい人もいると思うんですけど、どんだけ怒られてもそっちの方が全然マシだと思うので、お金がないならまずは身内に相談してほしいと僕は思います。

ーーペイさんはなぜ当時、身内に相談しなかったのですか？

見栄ですね。「何言われるんだろう」みたいな。でも、もし今、当時の自分から相談を受けたら「絶対に言え」とアドバイスしますね。

あとは、利息が低い公的な融資を利用することも大切だと思いますよ。

金利について勉強しておくのも重要ですね。「金利15%ってどんなもんなんだろう？」とか、若いうちに把握しておくことで、不適切なサービスに引っかかるリスクを減らすことができます。

ーー正直、「このやり方は怖かった」と感じたカード会社はありますか？

カード会社は悪くはないんじゃないですかね、僕がアホすぎただけなので。リボ払いがキャッシュフローを一時的に救ってくれた事実はあります。しかし、今思えばそれに手を出すべきではなかったと感じています。リスクを想定して上手に使える人にとってはいいサービスなわけなので。

20代におすすめのクレジットカード4選

ーー20代の方におすすめのクレジットカードがあれば教えてください。

初めての1枚としてはリクルートカードがいいでしょう。オールラウンドで使え、基本的な還元率も1.2%と高めです。また、ポイントがdポイントに変更可能なので、年会費無料のこのカードは非常に便利です。

リクルートカード

ーーリクルートカード以外のおすすめはありますか？

今、推奨できるのは三井住友カード（NL）です。基本還元率は0.5%と低いですが、特にコンビニや飲食店でスマホのタッチ決済を行うとポイントが最大7%還元になります。また、年間100万円以上使うという方は、よりポイント還元率が高くなる三井住友カード ゴールド（NL）をおすすめします。三井住友カード ゴールド（NL）を使って100万円まで消費したら、超過分をリクルートカードで補う、という戦略もアリなんじゃないですかね。

三井住友カード（NL）・三井住友カード ゴールド（NL）の比較

	三井住友カード（NL）	三井住友カード ゴールド （NL）
年会費	無料	■本会員 5,500円（税込） ■家族会員 ・永年無料（人数制限なし） ■ETCカード ・550円（税込） ※前年度に一度でもETC利用の請求があると年会費無料
基本 ポイント 還元率	0.5%	0.5%
特徴	・最短10秒の即時発行※1 ・対象のコンビニや飲食店でスマホのタッチ決済で支払うとポイント最大7%還元※2	・利用額が年間100万円で1万ポイントのボーナス ・初年度100万円以上使えば、翌年以降は年会費永年無料※3
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※1：最短10秒発行、受付時間：24時間
ご入会には、ご連絡が可能な電話番号をご用意ください。
※2：iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。
商業施設内にある店舗などでは、一部ポイント付与の対象となりません。
一定金額（原則1万円）を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。
通常のポイントを含みます。
ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります
※3：年間100万円利用の対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。

ーー他におすすめのクレジットカードはありますか？

ビックカメラSuicaカードはSuicaを頻繁にチャージする方には強力なカードです。長く安定して利用できると思います。次に、セゾンアメックスのセゾンパール・アメリカン・エキスプレスカード。これは年会費が実質無料で、基本の還元率が0.5%なのがQUIC Payで払うとポイントが4倍になるので、実質2%還元になります。加えて、このカードはキャンペーンが多く、それらに参加することでさらなる還元が得られます。毎月の買い物が多い方にはこのカードをメインで使うのも良いと思います。

ビックカメラSuicaカード

セゾンパール・アメリカン・エキスプレスカード

ーー逆にこのカードは微妙、というものはありますか？

最初の1枚目としての楽天カードは現在おすすめできません。その理由は還元対象外のものが増え、特に公共料金などの還元率が0.5%や0.2%と低めだからです。しかし、楽天市場を主に利用する方なら1枚は持つべきと考えます。

ーークレジットカードに関して若者向けのアドバイスはありますか？

投資に興味のある方は証券会社と連携したクレジットカードを早い段階で作ることをおすすめします。例えば、楽天証券なら楽天カード、SBI証券なら三井住友カード（NL）が適しています。

SBI証券を使う方には三井住友カード ゴールド（NL）が特におすすめです。一般カードだと投資金額に対してのポイント還元率が0.5%のところ、三井住友カード ゴールド（NL）なら1%の還元が受けられるからです。三井住友カード ゴールド（NL）ははじめの”修行”（初年度に年間100万円以上利用する）をクリアすれば、永続的に年会費無料で保有できるのがいいですね。

投資すると1%のポイント還元を受けられる、というのは投資信託の利回りが1%上がるのと同じです。これは、リスクゼロ、市場の暴落による影響もありません。早い段階で投資することでリターンも大きくなるので、社会人になったら早めに考えるべきだと思いますね。

ペイさんのメインカード3枚とは？

ペイさんのお話を伺っていると、次から次へとおトクなクレジットカード情報が飛び出します。

ところで、ペイさんご自身が使っているクレジットカードは何なのでしょうか？聞くと、3枚のカードを適材適所で活用しているのだとか。「今の時代、1枚だけで全部いけるというカードはないですよ」とペイさんは話します。その理由とは？

（ペイさんインタビュー、後編に続く）