止まらない中国不動産市場の低迷
中国では不動産景気が低迷し、不動産各社が破綻の危機に直面している。中国の金融経済情報ベンダー『Wind資訊』によると、中国の証券市場に上場している不動産企業45社の第3四半期における負債総額は、8,600億元(約16兆円)に上り、そのうち12社の負債は100億元(約1,870億円)を超えるという。
中国国家統計局によれば、2014年に入ってから新築住宅価格は上昇率が鈍っており、9月になると主要70都市の内69都市で新築住宅価格が前月から下落して総崩れとなった。絶対に下落しないと言われていた上海でも、不況の影響を受け不動産仲介業者が軒並み潰れているという。中国の不動産バブルが弾けたと言われる2011年から事態はより悪化している。
増え続けるゴーストタウン
中国では最近、経済紙『投資時報』が、『ゴーストタウン・ランキング』を発表し話題となった。それほどゴーストタウンが増えているのだ。ちなみにゴーストタウンの判断基準は、1平方キロメートルあたりに1万人が収容できるとして、建築面積あたりの人口が0.5を上回るかどうかで判断される。
国土資源部は、ゴーストタウンの増加を受け、土地の節約と集約利用に関する意見書を提出した。新たな用地開発を厳格にコントロールすべきだと主張している。この5年間の盲目的な拡張工事が、"からっぽ都市"、"眠れる都市”、”死の都市”と呼ばれる状況を生んだと考えているためだ。