人民元見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「中国回避の動きは続き、指標も弱い。人民元は安定。株価は安い」人民元見通し

(通貨7位、株価11位)

予想レンジ 人民元/円19.6-20.1

(ポイント)
*景気減速の指標は続く 貿易に物価
*株価が弱い
*世界の中国回避が景気減速に繋がっている
*バイデン大統領が中国への新たな投資制限策発令か
*対米貿易で首位陥落
*ノーベル経済学賞受賞のクルーグマン氏は日本を越える景気減速を示唆
*7月も製造業PMIは弱い
*工業部門企業利益は落ち込む
*景気刺激策を示唆したが内容わからず
*IMFの成長見通しは変わらず
*不動産業ではデフォルト案件も
*海外からの資金流入も細る
*米中半導体戦争続く
*急に積極経済外交を行っている(中国回避を避けるため)

(安定の19円台)
人民元は管理相場ということもあり円に対して今年は19円台で安定推移している。ドルよりも弱いが、その弱さは一定しているので、対円の動きはドル円と似通ってくる。やや人民元が対円で上昇している2023年。

(引き続き景気減速)
末尾で中国が対米貿易(米国の輸入)で首位から3位へ陥落したと書いたが、
7月の貿易収支でもそれがよく表れている。輸出が前年比14.5%減少、輸入が12.4%減少している。これで輸出は3か月連続、輸入は5か月連続で前年比減少している。

7月の消費者物価は前年比0.3%下落し、2021年2月以来2年5カ月ぶりにマイナスとなった。需要の低迷が経済を圧迫している現状を浮き彫りにした。
生産者物価は前年比4.4%下落し、10カ月連続のマイナスとなった。

(株価が弱い)
 中国政府は自らは経済が縮小しているとは表明しないが、上海株や香港株はそれを物語っている。上海株は年初来5.02%高だが、今年は10%以上上昇している世界の株価指数が多い中で冴えない。香港ハンセン指数は2.71%安で私がチェクしている20の指数では香港だけがマイナス圏である。
 長い目で見れば習政権発足以来株価は冴えない。株価にこだわらないのが習政権でもある。中国政府も景気刺激策や株価対策を示唆するが具体性にまだ乏しい。

(内外での報道の違い)
中国からの報道では海外報道機関からはネガティブな内容のものが多いが、中国自身の報道機関からはポジティブなものが多い。ロシアなども同じだ。政府の報道制限があるので正確な中国の情報は掴みにくい。米中首脳同士ではWIN-WINの関係というが、具体的なものは出ず、関係悪化が続いている。対外開放を唱えた鄧小平時代とは異なる口先だけの対外開放となっている保守的で不気味な習体制だ。

(バイデン大統領が中国への新たな投資制限策発令か)
 バイデン大統領が今週初めに、主要な技術分野での中国への投資を制限する大統領報を発令する見通しだ。米国の資本や専門知識が中国の軍事的近代化や米国家安全保障を脅かすような技術開発の加速につながることを阻止したい考え。週明け7日に状況説明が行われ、8日に正式発表される見通しだったが、ただ予定は何度もずれ込んでいるため、明確な日程は不明という。
大統領令では、米国のプライベート・エクイティ(PE)やベンチャー・キャピタル、合弁事業による半導体や量子コンピューティング、人工知能(AI)分野での中国への投資が対象になるとみられているほか、一部の取引は禁止される可能性があるという。
また、新たな措置は即時発効とはならず、政権はコメントを募る考えという。 在ワシントン中国大使館の報道官は発出される見通しの制限措置について、米国は「技術や貿易の問題を政治的に利用し、国家安全保障の名の下、ツールや武器として使うのが常套手段だ」とし、中国は動向を注視し、自国の権利と利益を断固として守ると述べた。
 中国景気が減速する中で、中国回避の動きも進んでいる。

テクニカル分析(人民元/円)

19円台で安定

日足、ボリバン2σ上限に近づいて反落も中位を割らず雲の上にも出た。8月3日-9日の下降ラインが上値抵抗。8月8日-9日の上昇ラインがサポート。5日線下向き、20日線上向き。
 週足、雲の上に出て2σ上限に近づくが小反落。7月24日週の下ヒゲ、31日週の上ヒゲで均衡。7月17日週-24日週の上昇ラインがサポート。7月3日週-31日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足、今年はここまで右肩上りといってもいい動き。4月-7月の上昇ラインがサポート。22年10月-23年7月の下降ラインが上値抵抗。
年足、3年連続陽線。23年も陽線スタート。ただ22年は上ヒゲが長い。20年-21年の上昇ラインがサポート。

人民元見通し
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チーファンラマ

中国が15年ぶりに首位から陥落 米国のモノの輸入額

米国のモノの輸入に占める国別の割合で今年上半期、中国が15年ぶりに首位から陥落。経済分野での両国の対立の激化や規制強化などが背景にあるとみられる。

今年1月から6月までの中国からのモノの輸入額は2029億ドル。前年同期比で680億ドルあまり、率にしておよそ25%減少した。
この結果、輸入額全体に占める割合は13.3%に低下して、15年ぶりに首位から陥落し3位となった。
 最も割合が多かったのはメキシコで15.5%、ついでカナダが13.8%、日本は5位で4.7%。
世界1位と2位の経済大国である米中の対立は、世界経済にとっても大きな課題となっている。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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