総括
FX「中国回避、中国景気減速に反論する中国、人民元はこじっかり」人民元見通し
(通貨7位、株価17位)
予想レンジ 人民元/円19.9-20.4
(ポイント)
*今日は8月貿易収支、9日には消費者物価などの発表がある
*今月はドルを追い、ここまで月間3位。年間ではドルが5位、元は7位
*中国回避や中国景気減速への中国の言い分は
*中国は投資できない国、レモンド米商務長官
*習国家主席 世界に開放している
*8月財新サービス部門PMIは悪化
*政府版と財新の8月製造業PMIは若干 改善
*カントリーガーデン(中国碧桂園)はドル建て債務の利払い行う
*米中半導体戦争続く中、新たな自前の半導体ファンド設立へ 400億ドル規模
*ドル売り介入実施の憶測
*日本の「抗議」受け入れず 尖閣諸島の独自表記巡り
*バイデン大統領=中国は時限爆弾
*株価が弱い
*バイデン大統領が中国への新たな投資制限策発令か
*対米貿易で首位陥落
*不動産業ではデフォルト案件も
(9月堅調でスタート)
人民元は20円台を維持している。9月月間はここまで3位とまずまず。中国景気減速、世界の中国回避の動きはあるが、米ドルを軸にしたバスケット制をとっているので、ほぼドルにフォローして動く。9月はここまでドルが首位、人民元が3位。年間ではドルが5位、人民元が7位と似通った動きをしている。
(中国は投資できない国、レモンド米商務長官)
レモンド米商務長官は李強首相と会談した。米国は国家安全保障上の懸念を最優先するとしつつ、中国とのデカップリングは求めていないと伝えた。 また「中国におけるリスクは高すぎるため、投資できない国になりつつあるという声が米企業の間で高まっている」とし、法外な罰金や家宅捜索、改正「反スパイ法」など、米企業は新たな挑戦に直面していると語った。
(習国家主席 世界に開放している)
習国家主席は、「世界経済は開放すれば興り、閉鎖すれば衰退する」と強調し、自由貿易と多国間貿易体制を共に維持し、世界のサービス貿易発展の歴史的チャンスを共に分かち合うよう呼びかけた。
(景気減速にも反論)
また中国経済は減速の様相を呈しているが、中国はそれにも反論している。 中国経済は大規模で、世界の製造業において競争力を持つ。中国はエネルギーモデル転換の大半の部分でリードしており、世界最多の中所得層消費者を持つ。中国経済の強靭性は、一部の得意気な「崩壊論者」から見て見ぬふりされている。
(8月財新サービス部門PMI)
8月財新サービス部門PMIは51.8と7月の54.1から低下し、昨年12月以来の低水準となった。 需要の弱さが経済の足を引っ張る状況が続いており、政府の景気刺激策による消費浮揚効果は限定的となっている。
(今週は貿易収支、消費者物価の発表あり)
今日は8月貿易収支、9日には消費者物価などの発表がある。貿易では輸出入ともに縮小の予想だ。
テクニカル分析(人民元/円)
月足右肩上り
日足、ボリバン2σ上限を一時上抜くも小反落。9月5日-6日の上昇ラインがサポート。9月5日-6日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、ボリバン2σ上限に沿って動く。8月21日週-28日週の上昇ラインがサポート。22年10月17週-8月28日週の下降ラインが上値抵抗だが上抜く。
月足、今年はここまで右肩上りといってもいい動き。4月-7月の上昇ラインがサポート。22年10月-23年7月の下降ラインが上値抵抗だが上抜く。
年足、3年連続陽線。23年も陽線スタート。ただ22年は上ヒゲが長い。20年-21年の上昇ラインがサポート。
チーファンラマ
イタリアも中国回避か?
イタリアのタヤーニ外相は日、参加する中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」について「われわれが期待した成果をもたらさなかった」と語った。イタリアは年内に一帯一路からの離脱を表明するとみられる。
タヤーニ外相は「われわれは(一帯一路を)見直さなければならないし、議会は残留するか否かを決めなければならない」と述べた。
イタリアはコンテ政権時代の2019年、米国の反対を押し切り、西側の主要国で初めて一帯一路に参加していた。