丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。おもに企業系サイトで執筆。金融・経済・不動産系記事を中心に、社会情勢や経済動向を分析したトレンド記事を発信している

初めて資産運用をする場合、どのような商品にいくら投資したらよいか迷う人は多いでしょう。そこで、初心者が資産運用を始める際の金額の目安やおすすめの投資先などについて紹介します。

目次

  1. 初心者の資産運用はいくらから始めるべきか
  2. 初心者におすすめの資産運用5選
  3. 資産運用は少額で定期的に続けるのが理想
  4. 不動産クラウドファンディングなら少額で高いリターンを狙える

初心者の資産運用はいくらから始めるべきか

資産運用はいくらから始めるべき?少額で高リターンを狙えるおすすめの投資方法も紹介
(画像=ЮрийМаслов/stock.adobe.com)

投資初心者が資産運用を始める場合、1万円から始めるのが最もふさわしいといえます。それには以下のような理由があるからです。

あまりに少額では投資効果が薄い

投資商品の中には100円や1,000円からできる積立商品もあります。しかし、あまりに少額では高い投資効果は期待できません。100円の投資ではせっかく5%の利回りで運用できたとしても、利益はわずか5円(税引後約4円)しかないからです。もちろん、普通預金に置いておくよりはよいのですが、資産運用としては物足りない水準です。

少額投資は1万円からが一般的

100円や1,000円などの金額ではリターンがわずかなので、一般的に1万円からが効果ある少額投資の基準と考えられています。不動産クラウドファンディングなどの不動産小口化商品の最低投資額は1口1万円からです。ウェルスナビやTHEO+docomoなど人気ロボアドバイザーサービスの最低投資額も1万円からとなっています。

3万円から始めると分散投資が可能

月3万円の資金を用意できるなら分散投資が可能になります。例えば、つみたてNISA、ロボアドバイザー、不動産クラウドファンディングにそれぞれ1万円ずつ投資するなど、いろいろな組み合わせで資産運用できます。月3万円を30年間積み立てれば、老後生活の資金を無理なく作ることもできるでしょう。

初心者におすすめの資産運用5選

資産運用が長く続くかどうかは、最初の投資が上手くいくかどうかにかかっているといっても過言ではありません。最初の投資で一定の成果を挙げられれば自信につながり、長く投資を続けていこうという気持ちになります。ここでは、初心者の資産運用に適している投資先を5つ紹介します。

インデックス投資信託

インデックス投資信託(インデックスファンド)は、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など主要な株価指数に連動して動くように設計された投資信託です。指数に採用されたすべての銘柄を買うのと同じ効果があるため個別株を選ぶ必要がなく、初心者の投資に適しています。ただし、指数連動型は市場平均並みの運用成績を確保できる半面、市場平均を上回る利益を得るのは難しいというデメリットがあります。

つみたてNISA

つみたてNISAは、分配金を非課税で受け取れるNISA(少額投資非課税制度)の一種です。長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託が投資対象になります。

2024年からスタートする新NISA制度では、つみたてNISAの投資枠がこれまでの40万円から120万円に3倍増となるため、積立投資を行うには良い環境になっています。ただし、個別株を積み立てることはできないので、特定の成長株を積み立てたい場合は「成長投資枠」を使う方法があります。

単元未満株投資

日本株の売買単元は100株ですが、1〜99株の単元未満でも投資することができます。例えばファーストリテイリング株は単元株なら345万円(2023年8月10日終値)の投資資金が必要ですが、単元未満株投資なら1株3万4,500円で投資可能です。

株価が高く、高成長が期待できる銘柄なら単元未満株で投資するのもよいでしょう。単元株未満株を少しずつ購入して100株に達すると単元株主となり、株主総会での議決権を得られます。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーは、AI技術を使って顧客のリスク許容度に応じた最適なポートフォリオを提案してくれる資産運用サービスです。

運用方法は「アドバイス型」と「投資一任型」があります。AIの提案に対して最終的に自分で判断したい人は「アドバイス型」、提案から運用まですべて任せたい人は「投資一任型」が向いています。投資一任型であれば買い付けだけでなく、値上がりした場合に利益確定するなど、資産のリバランスも行ってくれるので、運用の手間が一切かかりません。

ポイント投資

最近はショッピングなどで貯めたポイントで投資できるサービスが増えています。ポイントで投資できる商品は事業者によって異なるので、自分が貯めているポイント事業者の公式サイトで確認するとよいでしょう。現金で投資するのは不安があるけど、ポイントなら試しに投資してもよいと考える人に入門編としておすすめです。

資産運用は少額で定期的に続けるのが理想

資産運用は「気が向いたときに行う」「チャンスが来たときに売買する」というやり方ではブレが生じるリスクがあります。暴落すると慌てて売り、上昇相場になると欲が出て高値づかみをすることがあるからです。

群集心理に同調しないためには、定期的に買い付けることが大事です。例えば積立投資信託で、毎月一定の買付金額に設定すると、相場が暴落したときは多くの口数を買い付け、逆に高値圏にあるときは少ない口数を買い付けることになります。結果的に買付金額が平準化されるので、相場の流れに影響されない安定した資産運用が可能になるのです。

また金額的には給与収入の中から無理のない範囲で投資していけば、生活費が足りなくなって売却するという事態を避けられます。

もう一つ、定期的に資産運用を続けると自動的に長期投資になるというメリットがあります。例えば投資信託の無分配型ファンドなら、分配金を配当せずに再投資するため、元本が雪だるま式に増え、長期では大きな投資成果を得ることができます。

不動産クラウドファンディングなら少額で高いリターンを狙える

少額で高いリターンを狙うなら、不動産クラウドファンディングがおすすめです。不動産クラウドファンディングは不動産小口化商品の一種で、1口1万円から投資できるファンドがあり、少額投資に向いています。

インターネット上にある不動産クラウドファンディング事業者のサイトで募集しているファンドに不特定多数の投資家が共同で出資し、投資家は事業者が不動産を運用して得た収益の中から分配金を受け取る仕組みです。

REIT(不動産投資信託)が複数の不動産に分散投資してポートフォリオを組むのに対して、不動産クラウドファンディングは単一の不動産に投資するため、現物不動産投資に近い感覚で投資できます。

気になる運用利回りですが、予定利回りでおおむね3〜7%程度の高いリターンを得られます。不動産クラウドファンディングは高頻度で新しい案件が募集されるので、月に1本、1口1万円のファンドを購入していけば、実質的に少額積立になります。

ファンドを探す方法については、各事業者のサイトにいちいちアクセスして比較するのは手間がかかるため、不動産クラウドファンディング比較サイトを閲覧するのが効率的です。トップページには現在募集中または募集開始が近いファンドが一覧で掲載されています。

給与収入が伸びず、資産運用の必要性を感じて投資を始める人が増えているといわれます。初めての投資で失敗しないためにも、投資初心者は少額で高いリターンを狙える不動産クラウドファンディングから始めてみてはいかがでしょうか。

不動産クラウドファンディングの比較サイトはこちら

※本記事は2023年8月10日現在の情報を基に構成しています。紹介した投資方法は一例ですので、参考程度にお考えください。

(提供:YANUSY

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