アメリカンシングルモルトの先駆けである「ウエストランド」。
スコットランドでウイスキー造りを学んだ創業者が「アメリカでのシングルモルト造り」にこだわって設立したウエストランド蒸留所で造られています。
「ウエストランド」の製法のこだわりや個性的な銘柄をご紹介します。
この記事の監修者
浅野まむ
お酒とBarを愛しています。バーテンダー歴8年、現在ライター。ウィスキーエキスパート資格持ち。 1人で飲むのも、2人で飲むのも、大勢で飲むのも何でも好きです。
ウイスキー「ウエストランド」とは
「ウエストランド」はアメリカ・ワシントン州シアトルのウエストランド蒸留所で造られるウイスキーです。
ワシントン州は大麦栽培が盛んな土地で、ウエストランド蒸留所は現地の文化や風土を表現することにこだわっています。
アメリカのウイスキーといえばバーボンを思い浮かべる方も多いと思いますが「ウエストランド」はバーボンではなくシングルモルトウイスキーで、バーボンとシングルモルトは下表のような違いがあります。
種類 | 主な原料 | 蒸留方法 | 備考 |
バーボン | トウモロコシ (51%以上) | 連続式蒸留 | ‐ |
シングルモルト | 大麦麦芽のみ | 単式蒸留 | 単一の蒸留所で製造 |
ウイスキー「ウエストランド」の歴史
ワシントン州シアトルに本拠を置くウエストランド蒸留所は、2010年にマット・ホフマンとエマーソン・ラムによって創設されました。
創業当時20代だった2人は最初はジンとウイスキーを製造しており、その後アメリカンシングルモルトウイスキーに絞って製造。
当時は「アメリカンシングルモルトウイスキー」というカテゴリーはまだありませんでした。
2010年開業時の蒸留所はすぐに手狭になり、2012年にシアトルの工業地帯であるソードー地区に移転します。
▼ウエストランド蒸留所
ウエストランド蒸留所は訪問可能で予約すれば蒸留所ツアーに参加でき、テイスティングバーでのウイスキーの試飲やショップでの購入が可能です。
ウイスキー「ウエストランド」の受賞歴
「ウエストランド」の受賞歴を紹介します。
受賞年 | コンペティション・賞 | 受賞した銘柄・人など |
2015 | アメリカン・ディスティリング・インスティチュート 「ウイスキー・オブ・ザ・イヤー」 | ウエストランド蒸留所 |
2016 | ワールド・ウイスキー・アワード 「ワールド・クラフト・プロデューサー・オブ・ザ・イヤー」 | ウエストランド蒸留所 |
2018 | アイコンズ・オブ・ウイスキー 「マスター・ディスティラー・オブ・ザ・イヤー」 | マット・ホフマン (創業者) |
2019 | ワールド・ウイスキー・アワード 「アメリカン・シングルモルト・ウイスキー・オブ・ザ・イヤー」 | ウエストランド ギャリアナ3|1 |
2020 | 2020 アルティメット・スピリッツ・チャレンジ 「スコア96点」 「年間最高のスピリッツ100」 「チェアマンズ・トロフィー」 | ウエストランド ギャリアナ 2019 |
2020 | アイコンズ・オブ・ウイスキー 「ディスティラリー・マネージャー・オブ・ザ・イヤー」 | スコット・セル (蒸留所マネージャー) |
2020 | 東京ウイスキー&スピリッツコンペティション 2020 「金賞」 | ウエストランド アメリカンオーク |
2021 | 東京ウイスキー&スピリッツコンペティション 2021洋酒部門 「銀賞」「特別賞」 | ウエストランド ギャリアナ 2020 |
2022 | ワールド・ウイスキー・アワード 「ベスト・アメリカン・シングルモルト・ウイスキー」 | ウエストランド ギャリアナ6 |