南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「10月最強、11月も好スタート、難題を乗り越えてきている」南アランド見通し

「通貨10位、株価18位」
「予想レンジ 南アランド円7.9-8.4」

(ポイント)
*10月は最強通貨、11月も好スタート
*中間予算発表 市場は前向きに捉えた
*選挙前で財政支出増加したいが、財政赤字も大きい
*AGOAの延長に向けての会議が南アで開催されている
*グレイリストには2025年まで残る
*停電は改善している
*世銀は、電力市場改革を支援するため10億ドル融資
*中銀副総裁が辞任
*人口は増加、白人は減少
*9月消費者物価は上昇、金利は当分据え置きか
*2024年の選挙では初の連立政権か
*中国景気回復の兆しは朗報

(10月は最強通貨、11月も好スタート)
 10月は最強通貨となった。リスク回避の流れで買われるスイスフランを上回った。11月も4位スタート。年間では10位と変わらないが、一時円より弱かったが、現在は対円で6.1%高で円を引き離している。

 電力問題改善がランド上昇の原動力であったが、先週は中間予算の発表があり、財政赤字は拡大するが財政健全化の提案もあり市場は混乱しなかった。南ア株価指数も4.9%上昇した。

(中間予算発表)
 中期予算に関する声明によると、主要財政赤字は2023年の予算推計と比較して547億ラント増加した。ゴドンワナ財務大臣は、国が歳入を増やす方法を模索する中、国庫は2024年に150億ランドの追加税の徴収を検討すると述べた。赤字が対国内総生産(GDP)比4.0%と予想されていたのに対し、4.9%になる。予算不足に対処するために、政府は現会計年度に支出を210億ラント削減する。VATの引き上げや現会計年度の増税などの措置については言及されていない。増税やその他の歳入重視の政策は通常、2月の本予算の対象となる。

(ムーディーズの反応 中間予算)
 ムーディーズは、新たな予算は、信用格付けの安定的な見通しを裏付けるものとなったとした。ムーディーズは「われわれが目にしたものは、今年のマクロ経済パフォーマンスの予想と一致している」と述べた。「違いがあるのは、将来の歳入見通しが大幅に低いことだ。これは、予想以上の赤字につながる脆弱性を示している」と述べた。
 
(市場は予算案に前向きに反応、ランド上昇)
 ゴドンワナ財務大臣は、総債務は2月の予想73.6%に対し、2025-26年にはGDP比77.7%でピークに達するとみられると述べた。投資家は予算案のニュースに前向きに反応し、ランドが対ドルで上昇するにつれて国債利回りが急低下した。
 
ただ与党ANCは来年厳しい選挙を控えており、ゴドンワナ氏は社会的支援に関してさらに柔軟な姿勢を取るよう圧力を受けている。
債務が安定するとの見通しと、南ア国庫が支出を抑制しているという事実は心強い。しかし、その予測が達成されるかどうかを注視することが重要。
経営不振に陥っている電力会社エスコムやトランスネットを含む国有企業について言及し、「社会支出の圧力や国有企業セクターからの圧力があり、おそらく予算に影響を及ぼすことは承知している」と述べた。

(AGOAの延長に向けての会議)
2000年に成立したAGOAは条件を満たす アフリカ諸国からの輸入に対して無関税の特恵待遇を与えている。25年9月で失効するため、3回目の延長に向けて協議を進めている。
アフリカ諸国は企業や投資家を安心させるため、内容を変更せずに早期に10年間の延長で合意することを求めている。
米議会はAGOAがアフリカでの中国の影響力に対抗する上で極めて重要とみなし、超党派の支持を表明してきた。 米上院は早期のAGOA更新を目指しており、バイデン大統領は再承認を全面的に支持すると述べている。
米通商代表部(USTR)のタイ代表は、アフリカの通商担当大臣に対して「私たちは米国とアフリカの通商に関してより強力で新しい、前向きなビジョンを形成する機会があるとみている」と語った。

テクニカル分析(ランド/円)

ボリバン上限で推移、5か月線が20か月線を上抜く

 日足、ボリバン上限で推移。8円越える。11月2日-3日の上昇ラインがサポート。22年11月30日-23年11月3日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、ボリバン3σ上限へ上昇。雲の上。10月23日週-30日週の上昇ラインがサポート。22年6月6日週-23年10月30日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
 月足、10月の下ヒゲの長い陽線で11月は上昇スタート。8月-10月の上昇ラインがサポート。22年6月-23年10月の下降ラインが上値抵抗だが上抜く。5か月線が20か月線を上抜く。
年足、今年は円とデッドヒートを繰り返す、10月は陽転。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。

南アランド見通し
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喜望峰

グレイリストには残る

2025年までグレーリストに登録される南アは、世界的なマネーロンダリング防止監視機関の遵守に向けた取り組みである程度の進展はあったものの、マネーロンダリングとテロ資金供与事件の捜査と訴追においては不十分であり、これは同国が少なくとも2025年まで監視機関のグレーリストに載ることを意味する。

ゴドンワナ財務大臣は、犯罪との戦いは経済成長を促進する上で極めて重要な要素であり、政府は組織犯罪や違法な資金の流れとの戦いにおける欠陥に対処するために懸命に取り組んでいると述べた。

南アは2月、違法な資金の流れへの取り組みに欠陥があったとして金融活動作業部会(FATF)によってグレーリストに登録され、これが政府の海外資金コストと貿易の流れを圧迫した。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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