外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年11月10日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼9日(木)の為替相場
(1):中国CPIは低下
(2):植田日銀総裁発言
(3):米新規失業保険申請件数はやや減少
(4):パウエルFRB議長 タカ派的発言

▼9日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:152円台への上伸は容易ではない/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

9日(木)の為替相場

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期間:9日(木)午前7時10分~10日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国CPIは低下

中国10月消費者物価指数(CPI)は前年比-0.2%と予想(-0.1%)を下回り、3カ月ぶりに低下。需要低迷によるデフレ圧力が根強いことを示唆した。

(2):植田日銀総裁発言

日銀の植田総裁は「2%のインフレ目標に向けて前進しているが、まだそこに到達していない」との見解をあらためて示した上で、超緩和的な政策からの出口が見えてきた時、利上げは日銀にとって「深刻な課題」になるとの考えを示し「市中銀行、借り手、総需要への影響を考慮しなければならない」と述べた。

(3):米新規失業保険申請件数はやや減少

米新規失業保険申請件数は21.7万件と市場予想(21.8万件)を僅かに下回り、前週(22.0万件)からやや減少した。

(4):パウエルFRB議長 タカ派的発言

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「金融政策のさらなる引き締めが適切となれば、そうすることをためらわない」と発言。「しかし、数カ月の良好なデータで見誤るリスクと、引き締め過ぎるリスクの両方に対処できるよう、引き続き慎重に行動していく」と続けた。その上で「インフレ率を2%の目標に下げることに注力しているが、そのようなスタンスを達成できたと確信していない」と述べた。これより前に行われた米30年債入札が不調に終わったことも相まって米長期金利が上昇するとドル買いが優勢となった。ドル/円は151.30円台に上昇した一方、クロス円は米株安の影響もあって下落した。

9日(木)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:152円台への上伸は容易ではない

昨日のドル/円は151.30円台へと続伸。米30年債入札の不調とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の追加利上げ示唆を受けて米長期金利が上昇するとドル買いが優勢となった。前日までの円安主導の上昇から、この日はドル高主導で151.39円前後まで上値を伸ばした。
本日は10月31日に付けた年初来高値151.71円前後を上抜けられるか注目されよう。もっとも、151円台後半は昨年10月に付けた33年ぶり高値の151.94円前後も控えるなど「強い上値抵抗」として意識されている水準だ。日本政府・日銀による円買い介入への警戒感も高まりやすく、152円台への上伸は容易ではないだろう。
本日のNY市場ではインフレ期待の指標として米11月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値が発表されるが、市場は来週14日の米10月消費者物価指数(CPI)により注目している。週末を控えた金曜日ということもあって、本日については152円試しの機運は高まりにくいと見ておきたい。

注目の経済指標:米ミシガン大消費者態度指数

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注目のイベント:ラガルドECB総裁講演

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経済指標・イベントの結果について

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経済指標カレンダー

神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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