総括
FX「IMFが成長見通し下方修正、2/8に一般教書」南アランド見通し
「通貨9位、株価17位」
「予想レンジ 南アランド円7.6-8.1」
(ポイント)
*IMFが成長見通し下方修正
*2/8に一般教書
*2/21に予算教書
*2023年貿易黒字は縮小
*今週から停電増加
*年初来ランドは9位、円よりは強い
*1月ABSA製造業PMIは大幅低下
*大統領選挙の日は未定
*与党は過半数失うか
*政策金利は据え置き、中銀総裁はタカ派的コメント
*12月の消費者物価伸び幅縮小
*成長は電力、物流、財政次第
*中国と南アの関係は強化されている
*AGOAの特恵待遇は継続
*選挙前で財政支出増加したいが、財政赤字も大きい
*グレイリストには2025年まで残る
*人口は増加、白人は減少
(今年はここまで対円で1.95%高)
先週は全体では8位対円で0.38%安。年間で9位、1.95%高と前週の9位から一つ後退した。全南ア株価指数は年初来3.27%安で17位。10年国債利回りは9.78%。
(IMFは南アの成長率見通しを下方修正、財政にも厳しい指摘)
IMFは1月の最新の世界経済見通しで、2024年の南ア成長率を昨年10月から0.8%引き下げて1.0%とした。2025年も0.3%引き下げて1.3%とした。主な要因は「エネルギー部門と、輸送、貨物、港湾における物流の混乱」とした。南アは長年にわたる不適切な投資とずさんな経営を反映して計画停電や物流混乱でハンディキャップを負ってきた。
IMFは脆弱な財政状況と公的債務水準の上昇にも慎重だ。2月8日に大統領が一般教書演説、2月21日に財務大臣が予算演説を行う。IMFは政府と南アの財政再建について議論し、公共支出を抑制税収を増やす必要性について説いた。
世論調査では与党ANCが1994年以来初めて議会の過半数を失う恐れがあり、財務省が財政抑制を主張するも与党内では一部歳出削減について反対する可能性がある。
(12月と2023年貿易収支)
12月貿易収支は141億ランドの黒字。輸出は11.5%減の1,639億7,000万ランドとなったが、輸入は9%減の1,499億ランドとなった。輸出は主に貴金属と宝石(-16%)、車両と輸送機器(-18%)、鉱物製品(-8%)で減少したが、標準装備部品の購入(-34%)が最も大きな足かせとなった。輸出はアメリカ(-13.8%)とヨーロッパ(-21.7%)へ減少したが、アジア(3.7%)へは増加した。輸入は、38.2%急増したオセアニアを除くすべての国から減少した。
2023年は、輸出が1.4%増加したが輸入が8.7%急増したため、南アフリカは610億ランドの黒字を記録したが、2022年の1,920億ランドの黒字を大きく下回った。自動車、航空機、船舶(28.7%)の輸出は増加したが、鉱物製品(-6%)と貴重な半貴石(-15%)は減少した。
1月ABSA製造業PMIは43.6で前月の50.9から大幅低下した。
(今週の予定)
1月製造業PMI、外貨準備、上述の一般教書演説がある。
テクニカル分析(ランド/円)
ボリバン2σ上限で足踏み、週足は6週ぶり陰線
日足、ボリバン2σ下限から一時上限に達した。雲の中に上昇。
2月1日-2日の上昇ラインがサポート。1月31日-2月2日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向く、20日線上向き。
週足、ボリバン2σ下限から中位へ回復。雲の上に出る。6週ぶり陰線。1月22日週-29日週の上昇ラインがサポート。11月13日週-1月29日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、6月-1月の上昇ラインがサポート。22年6月-23年11月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線下向き。
年足、2023年は円とデッドヒートを繰り返しほぼ同位の10位。今年は円を引き離す。21年-23年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。
喜望峰
電力不安続く
電力会社エスコムはステージ 3 の負荷制限が今週から再開されると公表した。負荷制限がステージ 3 に増加し、追って通知があるまでこのレベルが継続されると発表した。
今後1週間に備えて緊急備蓄をさらに補充する必要があるため、ステージ3の負荷制限は2月4日日曜日の02時から追って通知があるまで実施されると述べた。
エスコムは、電力システムを注意深く監視し、必要に応じて通信すると付け加えた。
ここ数週間の段階の変化は非常に劇的で、負荷制限なしから、突然の恒久的なステージ2またはステージ3の停止にまで揺れ動いている。