丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。おもに企業系サイトで執筆。金融・経済・不動産系記事を中心に、社会情勢や経済動向を分析したトレンド記事を発信している

もし500万円あったら何に使うか考えたことはあるでしょうか。特に使う目的がないのであれば、投資で増やすことを考えるのもよいでしょう。どのような投資先を選べばよいのか、500万円を運用するための投資戦略についてシミュレーションを交えて紹介します。

目次

  1. 500万円という金額は資産運用にちょうどよい
  2. 500万円を投資で運用するシミュレーション
  3. 500万円を運用するおすすめのポートフォリオ

500万円という金額は資産運用にちょうどよい

500万円あったら何をする?おすすめの投資戦略を紹介
(画像=DragonClaws/stock.adobe.com)

手元に使う予定がないお金が500万円あれば、資産運用にはちょうどよい金額といえます。2024年から始まる新NISA(少額投資非課税制度)の年間投資枠が最大360万円なので、枠をフルに活用することができます。

投資の基本は分散投資ですが、500万円あればいろいろなカテゴリーの商品に投資することが可能です。国内債券と外国債券、国内株式と外国株式など地域を分散することも可能です。

また、資産運用は少ない金額で行っても、大きな成果は得られません。例えば、10万円を年利5%で運用できたとしても収益はわずか5,000円(税引前、以下同)です。しかし、500万円あれば年利5%の運用で25万円の収益を得ることができます。500万円はスケールメリットを実感できる金額といってよいでしょう。

500万円を投資で運用するシミュレーション

500万円を10年間、1年複利運用した場合の元利合計金額を、3つのタイプでシミュレーションしてみましょう。

・堅実運用で3%の利回りを目指すシミュレーション
利回り3%で10年間、1年複利運用した場合の元利合計金額は671万9,582円で、171万9,582円の金利収入があり、10年間の年平均利回りは3.44%となります。

・堅実+積極運用で5%の利回りを目指すシミュレーション
利回り5%で10年間、1年複利運用した場合の元利合計金額は814万4,473円で、314万4,473円の金利収入があり、10年間の年平均利回りは6.29%となります。

・積極運用で7%の利回りを目指すシミュレーション
利回り7%で10年間1年複利運用した場合の元利合計金額は983万5,757円で、483万5,757円の金利収入があり、10年間の年平均利回りは9.67%となります。

複利運用の元利合計額は下記サイトで計算することができます。

生活や実務に役立つ計算サイトke!san「複利計算(元利合計)」

500万円を運用するおすすめのポートフォリオ

安定性を確保しつつ、高利回りも狙える「堅実+積極運用」で500万円を運用する場合の、おすすめポートフォリオの一例を紹介します。

500万円を運用するおすすめのポートフォリオ

高配当優良株

超低金利下とあって高配当株投資を行う人が増えています。高配当株の利回りの目安を4~5%とすると、MINKABUの調査による配当利回りランキングでは261社(2023年9月20日現在)が4%以上で、銘柄の選択肢は豊富です。NISAを利用すれば非課税で配当金を受け取ることができます。

金投資

金は昔から有事に強い現物資産として定評があります。田中貴金属工業の店頭小売価格で、2018年1月の月中平均価格が4,786円に対し、2023年1月の平均価格は8,024円で、5年間で67.7%上昇しています。年利換算では13.5%となります。ハイリターンですが、デメリットもあり、持っているだけではインカムゲインがありません。相場が低迷した場合はメリットがなくなるので、ポートフォリオの中心にするには向いていません。

外国債券

外国債券は国内債券と比べて利回りが高いのが魅力です。例えば、ソシエテ・ジェネラルが2023年9月に発行した米ドル建て新発債券の利率は年4.63%(税引前)です。高利率ですが、為替変動リスクを考えれば、ポートフォリオの比率を大きくするのは避けたほうがよいでしょう。

不動産クラウドファンディング

ポートフォリオを安定させるために欠かせないのが不動産クラウドファンディングです。株式や金のように価格が上昇することはないかわりに、下落するリスクもないため、相場に左右されない運用が可能です。

不動産の売却で万一損失が出た場合に、あらかじめ決められた範囲で事業者が優先して損失を負担する「優先劣後方式」や、空室保証により空室が出ても決められた家賃が保証される「マスターリース契約」などのリスク対策がなされています。元本割れする恐れは低いので、ポートフォリオの中心に据えるのに向いています。予定利回りもおおむね3〜7%(税引前)と高利回りです。

※本記事は2023年9月20日現在の情報を基に構成しています。記事中のシミュレーションや紹介した商品は一例であり、結果を保証するものではありません。参考程度にお考えください。

(提供:YANUSY

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