この記事は2024年3月23日に「CAR and DRIVER」で公開された「【復刻版カタログ/1989コレクション】蘇った「赤バッジ」、圧倒的な速さで伝説を樹立した狼マシンの肖像」を一部編集し、転載したものです。
1989年 日産スカイラインGT-R(BNR32型)
R32型スカイラインGT-Rは16年の空白期間を経て1989年5月に復活(発売は8月)。カタログ冒頭の「生まれながらにして伝説的な存在になることを運命づけられたクルマである。そのたぐいまれな才能は時代を超越し輝きつづけるにちがいない。人々の熱い夢を全身に集めながら」というメッセージが、特別な1台であることを印象づけた。
マニアは「GT-R、それは速さへの挑戦である。圧倒的なエンジンパワー、卓越したハンドリング、優れたスタビリティ、そして高剛性ボディ。そのひとつひとつのプロセスに凝縮されたテクノロジーが、エンジニア達の熱いスピリットが注ぎ込まれている。数値で表現される無味乾燥な速さでは、決してない。計り知れない奥の深さと、息づまるような濃密な一体感を、乗る人すべてに与えずにはおかない、正真正銘の速さなのだ。GT-R、夢が現実になる」という言葉と詳細なメカニズム解説に胸を高鳴らせた。「レースでの勝利」を目指したR32型のパフォーマンスはまさに鮮烈そのもの。ハイポテンシャルのRB26DETT型エンジン(280ps/36.0kgm)と電子制御4WD(アテーサE-TS)がタッグを組み、新たな「GT-R神話」を瞬く間に確立する。カタログは1989年8月版(全24ページ編集/原寸295×296mm)。
※資料提供/ブックガレージ
Writer:横田宏近(CD編集部)、Photo:NISSAN
(提供:CAR and DRIVER)