スタートアップなどへの出資を活発化
そして近年、活発化しているのがスタートアップなどへの出資だ。
2021年に機能性食品素材の開発、販売を手がけるファーマフーズ(京都市)と資本業務提携したあと、同年に飲食店舗の企画運営事業を展開するカフェ・カンパニー(東京都渋谷区)とも資本業務提携を締結。
2022年には台湾のスマートフォンを活用した診断デバイス、アプリの開発販売のアイセンサーに、翌2023年にはオーストラリアの過活動膀胱の新たな解決策となる医療機器を開発するAustralis Scientificにそれぞれ出資。
さらに2024年にはアイルランドの美容医療機器や化粧品の製造販売会社のエマ・エステティクスと資本業務提携を結び、同年に韓国の治療用アプリ開発のスタートアップS-Alpha Therapeuticsと資本提携するなど海外展開にも力を入れている。
直近の2024年3月28日に発表したヘルスケアやフィットネスのアプリ「FiNC」の企画や運営を手がけるFiNC Technologies(東京都千代田区)への出資は、企業の健康経営の実現を支援するための提案などを行うのが狙いだ。
FiNC Technologiesは、蓄積したデータの分析やこれまでの知見を基にした企業の健康経営に関する実績があることから、出資し連携を強化することにした。
同日に資本提携を発表したS-Alpha Therapeuticsは、アンメット・メディカル・ニーズ(未だ満たされていない医療ニーズ)の解決策の開発に取り組んでおり、出資とともにライセンス契約(眼科領域)も結び、S-Alpha Therapeuticsが持つ技術やノウハウを活用して事業領域を拡げる考えだ
この他のいずれの案件も食品や化粧品、ヘルスケアなどの事業を連携して拡大するのが狙いで、経営ビジョンに沿った動きと言える。
年 | ロート製薬の主な出資や資本業務提携 |
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2021 | 機能性食品素材の開発、販売のファーマフーズ(京都市)と資本業務提携 |
2021 | 飲食店舗の企画運営事業を手がけるカフェ・カンパニー(東京都渋谷区)と資本業務提携 |
2022 | 台湾のスマートフォンを活用した診断デバイス、アプリの開発販売のアイセンサーに出資 |
2023 | 微細藻類ユーグレナやクロレラなどを活用した食品、化粧品などの開発販売会社のユーグレナ(東京都港区)と資本業務提携 |
2023 | 低糖質、低塩分の食品開発を進めるおいしいプラス(東京都渋谷区)と資本業務提携 |
2023 | オーストラリアの過活動膀胱の新たな解決策となる医療機器を開発するAustralis Scientificに出資 |
2024 | アイルランドの美容医療機器、化粧品の製造販売会社のエマ・エステティクスと資本業務提携 |
2024 | 医療、ヘルスケアに関するIT活用事業を手がける順天堂大学発スタートアップInnoJin(東京都文京区)と資本提携 |
2024 | 韓国の治療用アプリ開発のスタートアップS-Alpha Therapeuticsと資本提携 |
2024 | ヘルスケアやフィットネスのアプリ「FiNC」の企画や運営を手がけるFiNC Technologies(東京都千代田区)に出資 |