この記事は2024年6月4日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2024年6月4日(火)の午前12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

現在の米ドル/円に関してだが、基本的に日米の金利差から来るベーシックなドル買いと、介入警戒感との綱引き状態だ。

ただ一つ心配なのは、昨日3日(月)発表のISM製造業景況指数や、このところの経済指標結果を見る限り、徐々に米国経済のスローダウンが鮮明になってきていること。結果的に米国の景気が落ち込んでのドル売り、なおかつ長期金利が下がってのドル売り、という形になって来るような気がしている。

しかし、まだ実際に利下げがないので、ドルの下落はもう少し先だろう。一方、日本の円金利が上がり始めれば、これは大きな調整になると思うが、米金利低下と円金利上昇という、結果的にダブルでの金利差縮小の動きは、年末から来年にかけて見られるのではないかと思っている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、155.00~158.50円(もし上を突破して介入が入った場合は下は152円辺りまで考えておきたい)。

本日4日(火)は上値が重い展開ではあるが、155円ちょうどにかけて、155円台前半は押し目買いでいいと思っている。現在の156円レベルなどでもみ合いになっている限りは、おそらく介入が入ることはないのではないだろうか。

ただ、これがたとえば上に跳ねて160円台辺りまで上昇して介入が入った場合には、もちろん155円付近まで下がることもあるだろう。

しかしながら、夜中にどういう動きをするかわからないことや、介入は絶対にないとも言えないため、夜に買いの指値は置かない、ポジションは持ち越さないなど、リアルタイムトレードのみにして、ノーポジでの安眠が望ましいだろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。