この記事は2024年9月4日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Erika/stock.adobe.com)

2024年9月4日(水)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日3日(火)の米国株式相場は下落。同日発表された8月のISM製造業景況指数が5カ月連続で活動縮小したことがきっかけ。

もうひとつはNVIDIA。米司法省はNVIDIAが反トラスト法(独占禁止法)に違反した証拠を求め、同社や他の企業に文書提出命令状を送付した模様。CUDA※はNVIDIA製GPUでしか動作しないため、他のハードウェアでは使用できないという制限があることは広く知られている事実。

(※CUDA・・・NVIDIAのGPUを使用して高性能な並列計算を行うためのツールキット。CUDAを活用することで、NVIDIAのGPUは通常のPytorchを使用する場合と比べて、約3倍のパフォーマンスを発揮できるとされている。CUDAの強みは、大規模な並列計算を効率的に行えることだが、これがNVIDIAのGPUが機械学習市場で強い競争力を持つ要因の一つとなっている。)

人工知能(AI)向け半導体で圧倒的な地位を築いているNVIDIAに対する調査を本格化させた形。この報道によりNVIDIAは時価総額2790億ドル(約40兆5900億円)程度を失い、メタを抜いてウォール街で過去最大規模の下落となったようだ。

Nasdaqは3.26%急落。呼応して日経平均は本日4日(水)午前10時過ぎの時点で1,466円も暴落している。米ドル/円は145.00円割れに反落、リスクアセットの豪ドル/円も97.00円へと下落している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

昨日3日(火)ミーティングした西原氏の香港の友人は、中国に対して極めて否定的な見方をしていたこともあり、豪ドルがらみのショートを検討中。

ただ8月5日の株とクロス円の暴落以来、米ドル/円、クロス円は方向感なく乱高下しているだけともとれるので、後追いトレードにならないよう、きっちり戻りを待ちたいところ。

▽豪ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。