この記事は2024年9月17日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年9月17日(火)の午前12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。
現在の為替相場の傾向や相場観
現在の米ドル/円は、チャートの形状から見ても、ドルが完全に下に抜け始めている。よって、今後も大幅なドル金利の低下、並びに米経済の減速(当然、雇用の悪化や消費の減退も全て含む)で、来年の夏までに米金利が相当下がると見ている。
今のところ来年の夏までにドル金利は200bpの下落と想定。また日本は利上げの方向であるため、日米の金利差が縮むことから、ファンダメンタル的に見てもドルが買われる材料もなく、完全に売られる方向だろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは、138.00~143.00円。一昨日15日(日)の時点では予想上値は144.00円で考えていたが、もうそこまで戻らなさそうなので、143.00円に改めたい。よほどショートが溜まらない限り、142.50円より上には行かないだろう。
戦略的にはドル売りから入って、138円台では一度利食って様子を見たい。また、以前米ドル/円は来年の夏までに135円と予想していたが、昨日16日(月)時点で139.58円付近の安値をつけたため、130円付近まで行く可能性も出てきた。
もしかすると今後、1990年代に起こっていたトリプル安(米国債、株、為替が全て下落する現象)になるかもしれないと感じている。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。